【南光台南】どうやって止めた!?喫茶店にある車の止め方が神業すぎ!突撃レポ
「どうやって止めたの!?」
思わずそう口ばしってしまいそうな止め方をしている車の情報をキャッチしただてらぼ取材班。まずは、その車を見ていただこう。こちら。

すごい 【画像提供:Twitterユーザー】
フロントはバンパーと壁の隙間に拳すら入らないくらい接近している。リアも画像で確認する限り、めちゃくちゃギリギリであることが予想できる。
ひょいっと持ち上げて移動する以外に駐車する方法があるのだろうか。それとも、かなりの数を切り返しながらなんとか駐車しているのだろうか。
気になったので、まずは現地に足を運んだ。
車の持ち主に突撃取材
例の車があるのは、仙台市泉区南光台南の喫茶店『珈琲の店クロップ』。地元はもちろん、遠方からも常連客が通う人気の喫茶店だ。

訪れたのは閉店間際の18時前
人気店ゆえ、客が少ないであろう時間帯を見計らって突撃取材を申し込むと、快く車庫入れの様子を見せてくれることに。わーい。

車の持ち主はクロップ店主の石川喜典(いしかわ・よしのり)さん
「でも、簡単ですよ(笑)」。
開口一番、石川さんは笑いながらこう答えてくれた。まずは、駐車する様子からじっくりと見てみよう。レッツ、パーキング!

まずは、駐車場に対して車を斜めに配置

そのままバック

まだハンドルはまっすぐ

多少のスペースを残し、ここでようやくハンドルを右に切る

ハンドルを右に切ったまま少しずつバック

お次はハンドルを左に切って……

ギリギリまで少しずつ前進

再び右に切って2度目のバック

右に切ったままギリギリまでバックをしたら……

ハンドルを左に切って前進

ハンドルを切ったままほぼ壁と接触するぐらいまで前進(笑)

今度はハンドルを右に切って、3度目のバック

ハンドルを右に切ったまま少しずつバック……

ハンドルをまっすぐに戻して前進

ギリギリでストップ
およそ40秒ほどで車庫入れが終了。「簡単ですよ」の言葉どおり、ちゅうちょする様子は一切なく、慣れたハンドルさばきで駐車しているのが印象的だった。見ている筆者が勝手にヒヤヒヤしたのはいうまでもない(汗)。

フロントバンパーと壁の隙間は、一番狭いところで6〜7㎝ほど

リア側は思ったよりも余裕がある
石川さんいわく、「今日は3回切り返しましたが、いつもはバック→前進→バック→前進の2回で駐車していますよ」とのこと。
前後の幅だけに目がいきがちだが、じつは助手席側のスペースもほとんどなく、「物置があるんですが、この物置との距離が1㎝くらいのところに止められたら、自分でも『成功したな』って感じです。自己満足なんですけどね(笑)」。

わーお! 本当にギリギリだ
そんな石川さんだが、過去には何度も壁にぶつけたことがあるそうで、「緩衝材みたいなのを買って、ぶつけそうなところに仕込んであるんですよ。でもね、形のあるものは傷が付くのでしょうがないんです」と話してくれた。

このブロック塀みたいなやつは、じつは発泡スチロールでできていて、万が一のときの傷を防いでくれる
どうしてこんなギリギリに止めるの?
そもそも、なぜこのスペースに駐車する必要があるのだろうか。
「駐車場が狭いですからね。お隣のラーメン屋さんと共同で使ってるんですが、わたしがギリギリに止めれば4台止められるんです。お客さんが優先ですからね」と石川さん。

車はBMWのZ4というモデルで、全長はおよそ4.3mほど
「BMWの中では一番小さいモデルなのかな。Z4の前はJEEPのラングラーに乗ってたんです。全長はZ4もラングラーも変わらないんですが、ラングラーは左ハンドルなのでドアを開閉できるように止めないといけなくて……。いまは右ハンドルなのでラクなもんですね」
ここで、「車を出すところも見てみたい!」と懇願すると、またまた快く引き受けてくれた石川さん。突然のお願いにもかかわらず、なんてお優しい方なんだ。

まずはハンドルを左に切ってバック

ギリギリまでバックしたら、今度はハンドルを右に切って前進

分かってはいたが、ギリギリまで前進

お次はハンドルを左に切って2度目のバック

そして、ハンドルを右に切って前進

これでおしまい。2回切り返しただけ
車庫入れ同様、いとも簡単に車を出してしまった石川さん。熟練のテクニックが必要なんだろうと驚いていると、「いやいや、一回やったら誰でもできるようになりますよ」とひと言。
この謙虚さもまた、多くの常連客が通う理由のひとつなんだろう。
『珈琲の店クロップ』ってどんなお店?
ここまでは、車の止め方にスポットを置いてきたが、ここからは知る人ぞ知る人気の喫茶店「珈琲の店クロップ」について紹介していく。

店内はテーブル席とカウンター席で構成
じつはこの突撃取材の前に2度「クロップ」に足を運んだが、いずれも客でいっぱいで話を聞けるような状態ではなかったので引き返した。
「1981(昭和56)年にオープンしたので、もう40年近く経ちますかね。今は常連のお客さんを中心に毎日たくさんの方にお越しいただいています」
最近よくあるおしゃれなカフェとは違い、懐かしさを感じさせてくれる喫茶店で、店内ではコーヒー豆やコーヒー関連の器具の販売も行っている。

コーヒーのいい香りが店内を覆い尽くす
コーヒーは全部で10種類もあるが、材料さえあれば好みに応じたコーヒーを作ることもできるそう。

オリジナルブレンド380円〜
「昔はコーヒーだけで100種類ぐらいあったんですよ。でも、種類がたくさんありすぎてお客さんが選べなくてね(笑)。いまは10種類に減らしたんですが、材料さえあればお作りしています」と石川さん。

スピリット入りコーヒーや

リキュール入り、そして卵入りなど珍しいコーヒーもあり
「わたしのおすすめは、アメリカンコーヒーにアイスクリームが乗ったコーヒー。飲んでみたらすごくおいしいんですよ」
ドリンク以外にデザートや軽食もあるので、ランチなどにも利用できる。

レアチーズケーキ(280円)やバタートースト(200円)、エビピラフ(540円)などを用意

筆者はドライカレーとブレンドコーヒーのセット(830円)をオーダー
「喫茶店」と呼ばれるお店は少なくなってきたが、だからこそたまに行くと新鮮で、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる。いつもとは雰囲気の違うお店でゆっくりとくつろぎたいなら、「珈琲の店クロップ」に足を運んでみてはいかがだろうか。
もちろんそのときは、神がかり的に止まっている石川さんの車にも注目するべし。
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この記事を書いた人

幸谷亮
仙台が大好きすぎて「だてらぼ」を立ち上げたひと。雑誌編集部→雑誌編集部→2016年に独立。雑誌編集部時代に身につけた取材力を武器に、みなさんの気になるネタを全容解明します。