【街頭インタビュー】ミカサバッグってどうして宮城県だけで流行ってるの?
おもに中高生の間で爆発的にヒットしたミカサバッグ。ちなみにミカサバッグとは、スポーツメーカーの「MIKASA」から販売されているナイロン製のバッグで、正式名称は「レジャーバッグ」という。
さながらエコバッグのようなビジュアル、サイズ感で、白や黒はもちろん、赤やピンク、黄色、緑などさまざまなカラーバリエーションを誇るのが特徴だろう。
このミカサバッグが中高生にしばしば愛用されていることについて、宮城県民なら疑問にすら思わないはず。
しかし、ミカサバッグが謎のブームを遂げているのは、宮城県およびその周辺だけなのだ。
なぜミカサバッグが宮城県およびその周辺だけで流行っているのか——。その理由を探るため、ミカサバッグユーザーに「使っていた理由」や「使いはじめたきっかけ」などを聞くとともに、MIKASA本社に「ブームの経緯」などをインタビューしてきた。
まずは、ミカサバッグを使ったことがある、または現在も使っている人を探しにクリスロード商店街で街頭インタビューを実施。すると、開始から5分もたたないうちに、ミカサバッグを使ったことのある2人組をゲット。
ミカサバッグは超便利!
トップバッターは、今年の春に高校を卒業したばかりというこちらの2人組。2人とも中学生のころにミカサバッグを使っていたそう。
中学生のマストアイテム!?
なかには、中学に入学するやいなや半強制的にミカサバッグを使っていたケースも。いったいどういうことだろうか?
きっかけは「秘密のケンミンSHOW」!?
続いてインタビューに協力してくれたのは、アーケードでデート中のカップル。それぞれ10年くらい前にミカサバッグを愛用していたそう。
※2008年10月に放送された「秘密のケンミンSHOW」で、ミカサバッグが宮城県の高校生を中心に大ブレイク中と紹介された
2枚重ねがおしゃれな使い方!?
お次は撮影にもノリノリで応じてくれた22歳のカップル。ミカサバッグのアレンジ方法を教えてくれた。
つまりはこういうことらしい。2枚を重ねることで透けさせて、ひと味違ったミカサバッグを楽しめるとのこと。中高生の発想力、ほんと半端ねーですな……。
ミカサバッグで街中は歩けない!?
高校時代にバレー部のマネージャーだった2人組。ミカサバッグの新たな持ち方を披露してくれた。
昔は好きで使ってたけど……
次は宮城野区の中学校に通っていた仲良し3人組。3人揃ってミカサバッグを使っていたとのこと。
これ以上は強制終了……。ミカサさん、ごめんなさい。
このあとも、「制服には合わない」という理由で高校入学と同時にミカサバッグを卒業した人が多かった。あれだけ愛用していたミカサバッグなのに、高校生になったとたんに使われなくなるのは悲しい話である。ぐすん。
卒業と同時に使わなくなるのは○○だから!?
高校時代の先輩・後輩の仲という2人組。中学校を卒業すると同時に、ミカサバッグも卒業してしまう理由を論理的に教えてくれた。そういうことかー!
なるほど。みきちゃんによると、中学を卒業するやいなやミカサバッグを使用しなくなるのは、つまりこういうことらしい。
指定バッグがあった中学時代とは違い、ほとんどの高校には指定バッグが存在しない。そのため、自身の好みや荷物量に応じたバッグを選べば、サブバッグとしてミカサバッグを使用する必要はないということだろう。
後日、「みやぎ生協 西多賀店」へリサーチしにいくと、確かにミカサバッグが売られていた。
西多賀店の近所にある「みやぎ生協 富沢店」では販売されていなかったことから、すべての「みやぎ生協」でミカサバッグが手に入るわけではないようだ。
現役で使う現役JKに遭遇!
現在進行形でミカサバッグを愛用しているという現役JKを発見。さっそく話を聞いてみることに。しっかしヤングだわ〜。
勝手に勘違いしていたが、ミカサバッグのトレンドはすでに過ぎ去り、現役で使っている中高生はいないものだと思い込んでいた。ミカサさん、ごめんなさいパート2。ミカサバッグはいまでも現役で活躍しているのだ。
またもや現役ユーザーに遭遇
またもや現役でミカサバッグを使っている中学生を発見。2年ほど愛用しているそう。
ミカサバッグ人気は宮城だけじゃない!?
ここである事実が発覚する(!)。どうやらミカサバッグ人気は、宮城県に限った話ではないようだ。まじか!?
勝手に宮城県だけで人気だったと思い込んでいたが、秋田県でもブームが到来していたようだ。おそるべし、ミカサバッグ(!)。
この後も福島、岩手、山形で使っていた人に続々と遭遇した。
ミカサ本社にインタビュー
残念ながら青森で使っていた人に出会うことはなかったが、福島や山形、岩手、秋田など東北のあらゆる地でミカサバッグが流行っていた(る)のは間違いない。ミカサバッグが中高生から愛用されている理由や用途は分かった。そこで今度は、爆発的ブームにつながったきっかけを確かめるため、広島県にあるミカサ本社にインタビュー。
インタビューに応じてくれたのは、総務部・総務課の山本誉久(やまもと・たかひさ)さん。
「あくまでも推測で……」という前置きつきだが、ミカサバッグが爆発的なブームを巻き起こしたのは、販促物として高校生に配布していたのがそもそものきっかけであることがわかった。
宮城県、そして東北に限定するとはっきりした答えがないので、少なからずもやもや感は否めない。が、流行なんていうのはどこからともなく湧き、それが拡散されてトレンドへ発展していくものかもしれない。
しかし、これだけはいえる。宮城県におけるミカサバッグ人気は、決してブームのような刹那的なものではない。すでに中高生のスクールアイテムのひとつとして定着しているのだから——。
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・調査場所:クリスロード商店街内
・有効回答数:50人
・調査期間: 2019(令和元)年3月31日(日)
・調査方法:街頭調査
この記事を書いた人
つきの萩子
東京の雑誌編集部で3年働いたのち、仙台と萩の月とほやが好きすぎてUターン。まだまだ知られていない仙台のディープなネタを発掘します。