誰?仙台出身の元歌手がキックボード日本一周?サムライジャパンプロジェクト
赤い甲冑を身にまとい、キックボードで日本一周に挑戦中の男性がいる。仙台出身で元シンガーソングライターのRake(以下、レイク)さんだ。
「サムライジャパンプロジェクト」と称し、2019(令和元)年7月に北海道・宗谷岬をスタート。およそ半年かけて沖縄県・波照間島を目指す。
だてらぼ取材班は、日本一周チャレンジ中のサムライジャパンプロジェクトさんを某所で発見。キックボードで日本一周をするきっかけや目的などを本人に聞いた。
「100万回の『I love you』」で大ヒット
レイクさんといえば、「100万回の『I love you』(2011年3月)」の大ヒットソングで有名な元シンガーソングライター。「愛してる〜の言葉じゃ足りないくらいに君が好き〜」というフレーズを聞けば思い出す人も多いだろう。
そんなレイクさんだが、2015(平成27)年8月に「新たな可能性を追求するため」活動を休止。
3年弱の空白の期間を経て、2018(平成30)年4月に“サムライジャパンプロジェクト”を始動。ユーモアを交えた侍写真をInstagram(インスタ)にアップすると、100都市以上、2万3,000人のユーザーがフォロー(11月現在)するなど反響も上々だ。
そして、次なるチャレンジとして選んだのが、赤い甲冑姿はそのままに、キックボードを使った日本一周の旅。自らの足で峠を越え、基本的にテントで寝泊りをするなど過酷なチャレンジ……。
果たして、彼は何を思い旅をしているのか──。
【サムライジャパンプロジェクト】日本一周の旅を簡単におさらい
きたる2019年7月2日、日本最北端の地・宗谷岬(そうやみさき)を出発したサムライジャパンプロジェクトさん。
その後、青森〜秋田〜岩手を経て、8月10日にサムライジャパンプロジェクトさんの地元でもある宮城県に入った。
宮城県では石巻の「マンガロード」や塩釜の「塩釜水産物仲卸市場」などを経由し、宗谷岬を出発してから43日目にして仙台に到着した。
仙台市内では青葉城址や作並を訪れるとともに、「ずんだシェイク」や「ひょうたん揚げ」などの仙台グルメを堪能する様子が動画に収められている。
仙台を発ってからは、山形〜福島〜新潟〜群馬〜栃木〜茨城〜千葉〜埼玉を経由し、9月下旬に東京入り。
Twitterで彼の動向をチェックしていただてらぼ取材班もすかさず東京に飛び、新宿駅周辺で日本一周中のサムライジャパンプロジェクトさんを発見。
インタビューを試みると、快く応じてくれた。感謝。
【サムライジャパンプロジェクト】日本一周をする目的は?
──宗谷岬をスタートしてから3ヶ月が経ちました。まずは、お疲れさまです!
ありがとうございます。
——日本一周をするそもそもの目的から教えてください。
災害をはじめ暗いニュースが多い一方で、賑やかでおもしろい人たちがいっぱいいて、街もじつは盛り上がってたりするんですよね。ただ、そういう明るいニュースはピックアップされないことが多い。なので、僕がこういう格好をして注目を浴びることで、「日本にはすごくユニークな文化がいっぱいあって、ユニークな人たちもいっぱいいるよ」ってことを世界に届けられたらいいなって思って日本一周の旅をすることにしました。
──なぜ甲冑を。
海外の人たちからしたら、日本人ってよく働いて、まじめで、シャイってイメージが強いと思うんです。また、サムライも刀を持ってるので怖い存在なのかなって。なので、そのサムライがユーモアな写真を撮ってSNSにアップしたりすることで、日本人も冗談通じるんだ、みたいな。サムライのイメージをエンターテインメントに変えていきたいなって。
──そういうのもあって、あえてキックボードで旅を続けてるんですね。
それもひとつありますね。ギャグじゃないですけど、ポップさみたいなのを表現したくて。
──過酷、ですね。
車やバイクだと早すぎるんです。それだとその街の方とのコミュニケーションも楽しめない。それでキックボードを選んだっていうのもあります。
——さっきもおばさま方とお話しされてましたね。
街が変われば、言葉や食べ物はもちろん、空気なんかも変わるんです。こういうのは車やバイクだと気付かずに通り過ぎてしまう。キックボードを選んで良かったなって思いますね。
——普段は見えないところも見えてきますよね。このあとはどこに向かうんですか。
東京にはトータル5日間くらいいて、横浜から静岡、甲府、長野と抜ける予定です。
——半年かけてゴールするということですが、旅は順調ですか。
半年でゴールの予定だったんですが、ありがたいことにテレビやラジオなどいろいろなメディアからお声がけいただいて。それに出演するとなると、滞在期間が伸びるんです。現状、予定より1ヶ月ほどゴールが遅れているんですが、旅の目的としては順調です。
——今後も気をつけてゴールを目指してください。
ありがとうございます!
この記事を書いた人
幸谷亮
仙台が大好きすぎて「だてらぼ」を立ち上げたひと。雑誌編集部→雑誌編集部→2016年に独立。雑誌編集部時代に身につけた取材力を武器に、みなさんの気になるネタを全容解明します。