移転オープンしたお茶の井ヶ田 仙台中央本店を徹底レポ!新・甘味メニューも大公開

2021.07.07

お茶のいげたの外観画像

2021(令和3)年5月末に惜しまれつつも閉店した「お茶の井ヶ田 仙台一番町本店」が、6月1日より「お茶の井ヶ田 仙台中央本店」としてリニューアルオープン!

敷地面積が増え、イートイン席数も増加。さらにここだけのオリジナルメニューが多数登場したり、アルコール商品がラインナップに追加されたり。今までよりもさらにパワーアップした新店舗を徹底レポートする。

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「お茶の井ヶ田 仙台中央本店」がクリスロード内に移転オープン

お茶の井ヶ田 仙台中央本店の外観画像

「お茶の井ヶ田 仙台中央本店」は、クリスロード商店街にある庄文堂ビル(青葉区中央)の1階にある。

6月にオープンしたお茶の井ヶ田 仙台中央本店

4月下旬に取材した時点ではまだ工事中だった

今回取材に訪れたのは、オープンから2週間ほど経った6月中旬。開店前にはすでにお客が店頭に並んでいるなど、常連客から愛される老舗店としての貫禄は健在だ。

お茶の井ヶ田中央本店の画像

オープン前にもかかわらず数名のお客が並んでいた

前回の取材に引き続き、店舗開発部・ブロック長を務める野本遙(のもと・はるか)さんにお話を伺った。

お茶の井ヶ田の担当者の画像

野本さん、よろしくお願いします!

店内が広く、メニュー数もボリュームアップ!

お茶のいげたの外観画像

――以前の店舗と比べて、変わったところを教えてください。

野本さん
野本さん
まず敷地面積が増えました。以前は約50坪、今は約70坪ですから、およそ20坪増えたことになります。

――イートインの席数も増えましたか?

野本さん
野本さん
はい。15席から32席に増えました。以前よりテーブル席が多いので、よりゆったりと過ごしていただけるようになったと思います。
お茶の井ケ田の店内画像

イートインスペースは店舗奥の右手と……

お茶の井桁のイートインスペース

左手に設けられている

野本さん
野本さん
感染対策にはとくに力を入れていますので、安心してお過ごしいただけます。
お茶の井ケ田のスイーツメニュー

甘味メニューが以前より充実している

――イートイン専用メニューも増えたそうですね。

野本さん
野本さん
そうですね。以前は「ずんだ餅とお抹茶のセット(509円/税込み、以下同)」のみでしたが、イートイン専用メニューとして新たに「急須パフェ(550円)」と「急須あんみつ(440円)」をご用意しました。
お茶の井ケ田のイートインメニュー

写真右下が「ずんだ餅とお抹茶のセット」。上半分はすべて新メニューだそう

お茶の井桁のパフェ

新メニュー「急須パフェ」のレポートは後ほどゆっくりと

――他にも見慣れない甘味メニューが増えていますね?

野本さん
野本さん
そうですね。このメニューのなかでは、「急須パフェ」「急須あんみつ」はイートイン専用ですが、テイクアウトもできるメニューとして「喜久福ソフト(385円)」「アイス抹茶ラテ(495円)」「アイス焙じ茶ラテ(495円)」「抹茶プロテイン(495円)」「喜久福3兄弟(275円)」「あんこぱんちゃん(330円)」が新登場です。今現在は仙台中央本店だけで食べられる限定メニューとなっています。
お茶の井下田の甘味メニュー

「喜久福3兄弟(275円)」。食べるのが申し訳なくなるかわいさ

――キュートな「喜久福3兄弟」が目を引きます。

野本さん
野本さん
「喜久福3兄弟」は通常の喜久福よりもひと回り小さなミニ喜久福(抹茶)をみっつ串に刺して、チョコペンで顔を描いた商品です。「喜久福ソフト」の上に乗っているのも同じミニ喜久福ですよ。
お茶の井ケ田の抹茶ソフトクリーム

「喜久福ソフト(385円)」。ソフトクリームの上に鎮座した喜久福がなんともシュールだ

――「喜久福ソフト」もすごいインパクトですが、食べにくくはないですか……?

野本さん
野本さん
ひと口で食べられるサイズ感なので、そこまで食べにくさは感じないと思います。

――それなら良かったです。「急須あんみつ」についても教えてください。

野本さん
野本さん
「急須あんみつ」はお客さまの声を参考にして生まれた商品です。もともと当店には物販商品としてあんみつがあるのですが、あんみつを買ってそのままイートインスペースで食べるお客さまが多かったんです。
お茶の井ケ田のあんみつメニュー

あんみつはこのように、ほかのお菓子類と一緒に陳列されている

――えっ、あんみつは持ち帰り用の商品ですよね?

野本さん
野本さん
本来はそうですが、当店では物販商品をそのまま店内で召し上がるお客さまが少なくないんですよ。そうしたお客さまの様子を見て、「ニーズがあるなら」と考えたのが、商品化のきっかけですね。

――そんな物語があったんですね。中身はどうなっていますか?

野本さん
野本さん
ミニ喜久福とあんこ、フルーツ、寒天です。寒天は一般的な白い寒天のほか、当店で作っている抹茶の寒天も入っています。お好みで別添の黒蜜をたらしてお召し上がりいただけます。
お茶の井ケ田の急須

「急須パフェ」「急須あんみつ」に使用されているクリアティーポット(1650円)は購入も可能

野本さん
野本さん
軽くて扱いやすいので、普段急須でお茶を飲む習慣のない人にもおすすめです。

――なるほど。あと気になるのは、「あんこぱんちゃん」ですね。

お茶の井ケ田のあんこぱんちゃん

「さくらさんが好きなあんこぱんちゃん」……さくらさんって誰?

野本さん
野本さん
「あんこぱんちゃん」に使っているパンは、もち粉を使ったパンにあんこを練り込んだアンパンで、パン単体でも販売しています。そこにエスプーマで作ったオリジナルの抹茶クリームを挟んでいます。

――エスプーマ?

野本さん
野本さん
特殊なガスを充填(じゅうてん)させることで、食材をきめ細やかな泡状にできる機械です。ラテの上に乗っている生クリームもエスプーマを使っています。
お茶の井ケ田の人気メニュー

取材当日、あんこぱんちゃんは売り切れだった。人気ぶりがうかがえる

ちなみに「さくらさん」とは、喜久水庵の公式キャラクターだそう。納得。

お茶の井ヶ田のTwitter

――なぜかプロテインまでありますね。

お茶の井ケ田のプロテインメニュー

「どうせ飲むならプロテイン!」というパワーワード

野本さん
野本さん
最近、若い人の間で「カフェなどでプロテインを飲む」ことが流行っているらしくて。お茶の味を味わってもらう商品というより、ちょっとしたおもしろ商品という位置づけなのですが、これが意外と若い人に人気なんですよ。

甘味以外も!「秋保ヴィレッジ アグリエの森」の商品もラインナップ

――以前は見かけなかった、「秋保ヴィレッジ アグリエの森」の商品も並んでいますね。

お茶の井ケ田の店内画像

秋保ヴィレッジ アグリエの森はお茶の井ヶ田が運営する観光農業施設

野本さん
野本さん
はい。店舗面積が20坪増えたので、それに伴って取り扱い商品を増やしました。「秋保ヴィレッジ アグリエの森」では「日本の食」にスポットを当てた商品を多く取り扱っています。そのなかからとくに人気の商品を選りすぐって、仙台中央本店でも販売しています。
井ケ田本店に売っているアグリエの森の商品

味噌やしょうゆ、麹など、日本由来の食がコンセプト

お茶の井ケ田で売っている仙台牛タンラー油の画像

話題になった「牛タン仙台ラー油」も販売中

東北を中心に、日本全国のおいしいものが並ぶ

お茶の井ケ田本店で売っている漬物の画像

意外にも(?)売れ筋商品は漬物だそう

野本さん
野本さん
今後は、お客さまの反応などを見ながら、定期的に商品を入れ替えていく予定です。月に1度来ても違う商品との出会いがある、というサイクルで回していくのが目標ですね。

「急須パフェ」は井ヶ田の人気商品が大集合したよくばりセット

お茶の井ケ田の人気メニュー

それではここで、気になる新メニューを注文してみることに。

野本さん
野本さん
イートイン専用メニューの中では、とくに「急須パフェ」が人気ですね。

――では、「急須パフェ」をひとつ、お願いします!

お茶の井桁のパフェ

トレーも風情がある

――見覚えのある商品がトッピングされているようですが、中身は何ですか?

野本さん
野本さん
抹茶ソフトを中心に、「喜久福」の抹茶を1/4にカットしたものがふたつ。どら焼きの「どら茶ん(抹茶入り生クリーム)」を1/4にカットしたものがひとつ。抹茶のクリームをスティック状にロールした「抹茶の里」。あとは白玉とあんこ、下にはフレークを敷き詰めています。白玉はお店で毎日茹でているので、もちもちですよ。
お茶の井ケ田の人気パフェ

下にはサクサクのフレークが詰められている

ちなみに喜久福やどら焼き、抹茶の里などは店内で購入可能だ。

お茶の井ケ田の人気のどら焼きの画像

どら焼きの「どら茶ん」は冷凍ケースで販売

お茶の井ケ田のおすすめのお土産

「抹茶の里」は喜久福、どら茶んと並ぶロングセラー商品なのだとか

――かなり盛りだくさんですね。

野本さん
野本さん
もともと「お茶の井ヶ田 本店」で出しているパフェのなかでも、喜久福やどら焼きがトッピングされたものは人気が高かったんです。なので今回の新メニューは、お客さまの好みに合わせた「よくばりセット」的なものとして考えました。

実は筆者、苦味の強い抹茶はちょっぴり苦手。なのでドキドキしながらいただいてみたのだが、「んんっ!? 食べやすい……」とパクパク食が進んでしまった。

ちょうど食べごろのもっちりとしたやわらかさの喜久福に、ふんわりとして食べごたえのあるどら焼きに。いろいろな食材が乗っているのに、お互いの味を邪魔しない。甘すぎるわけでもなければ苦すぎるわけでもなく、むしろ、すべてが絶妙なバランスで調和しているのだ。不思議。

――抹茶ソフトは苦味が少なく、すっきりとした味ですね。

野本さん
野本さん
はい。当店で販売している「5色の抹茶ソフトクリーム」のうち、一番あっさりした味わいの「ライト」です。抹茶は味の主張が激しいので、喜久福やどら焼きといったほかの食材とけんかしないよう、バランスを考えて「ライト」を選びました。
お茶の井ケ田の抹茶ソフトクリームの値段

やさしい味わいの「ライト」。調和の正体はキミだったのか……!

アルコールの販売も開始。客層にも変化が

お茶の井ケ田で売っているお茶の種類

――甘味メニューの増加や店舗の移転に伴い、客層に変化はありましたか?

野本さん
野本さん
以前は常連のお客さま中心でしたが、移転してからは仙台駅に近く、人の往来が多いためか若い人の利用が増えました。とくに甘味の注文が増えましたね。

――具体的にはどれくらい増えましたか?

野本さん
野本さん
実はコロナ禍による影響で、一時は甘味の売上が平時の50%以下に落ち込んでしまったんです。でも、移転して人通りが増えたことでコロナ禍にもかかわらず、移転してからはコロナ前の売り上げか、もしくはそれ以上に戻りました。

――アルコールの販売も開始したそうですが、それも客層の変化に影響していますか?

お茶の井ケ田のアルコールメニュー

アルコールも店内で注文できる

野本さん
野本さん
アルコールに関しては平日はあまり出ませんが、週末になるとぐっと注文数が増えます。男性のお客さまが多いですね。当店は女性のお客さまが多いので、こちらも大きな変化だと思います。

――「抹茶ビール」など、アルコールメニューもちょっと変わっていますが、どんな人におすすめですか?

野本さん
野本さん
一般的な缶ビールに、抹茶やみかんなどのエキスを配合してマイルドにしたアルコールドリンクです。シャンディガフのようなビールベースのカクテルや、クラフトビールなんかが好きな人には楽しんでいただけると思います。

あえて一番町本店の雰囲気を残した理由

――一番町本店の建物はとても特徴的でしたが、中央本店のコンセプトは?

野本さん
野本さん
一番町本店の雰囲気を残すことを重視しました。たとえば店頭の「なまこ壁」は、以前からのお客さまにも違和感なく受け入れていただけるようにと考え、仙台中央本店でも採用したんです。
お茶の井ケ田中央本店のコンセプト

漆喰(しっくい)で目地を「なまこ」のように盛り上げるから「なまこ壁」。日本の伝統的な様式だ

お茶の井ケ田一番町本店(旧本店)の画像

一番町本店にも「なまこ壁」!

野本さん
野本さん
仙台中央本店は新しい店舗ですから、新しい取り組みやメニューについて広く知っていただきたい、という気持ちはたしかにあります。ですがそれよりも、今まで長く利用してくださっているお客さまを一番大切にしたいと考えています。
お茶の井ケ田中央本店の店内画像

お茶やお茶請けは入口近くに配置し、常連客の入りやすさを最優先に

野本さん
野本さん
そのために以前からある商品は見えやすい店頭に並べていますし、ぱっと見てすぐに「お茶の井ヶ田だな」とわかっていただける店構えを意識したつもりです。
お茶の井ケ田の店頭接茶の画像

店頭では「店頭接茶」を実施。今の時期にぴったりのお茶が試飲できる

お茶の井ケ田の店頭抹茶の担当者画像

「お茶のことでお困りごとがあれば、何でもお声がけください!」

――新店舗がオープンしたばかりですが、今後について教えてください。

野本さん
野本さん
今後はもっとドリンクメニューを増やそうと考えています。今は甘い飲み物が多いので、冷たいお茶など喉を潤せるものも充実させていきたいですね。
お茶の井ケ田の取材担当の野本さんの画像

野本さん、今回もありがとうございました!

「これまでのお客さまを一番大切にしつつ、新しいお客さまにも受け入れていただける、そんな新しいお茶の井ヶ田を目指したい」と語ってくれた野本さん。

伝統ある老舗ながら、常識やこれまでの慣習にとらわれず挑戦を続けるお茶の井ヶ田の新店舗、仙台中央本店へぜひ足を運んでみてほしい。

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『お茶の井ヶ田 仙台中央本店』
・住所:仙台市青葉区中央2-5-9 庄文堂ビル1階南
・TEL:022-261-1351
・営業時間:10時00分~19時30分(甘味コーナーは10時00分~19時00分)
・定休日:元旦
・最寄駅:仙台市地下鉄「広瀬通駅」
「ホームページ」
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この記事を書いた人

岩崎尚美

岩崎尚美

仙台を拠点に活動するフリーライター。生まれも育ちもだいたい仙台です。仙台の魅力をお伝えするため、頑張ります!

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