仙台市太白区「桂雀花」のほかほか肉まんが50年経っても愛されるワケとは?

2020.03.13

仙台の桂雀花の肉まんの中身の画像

今やコンビニやスーパーで手軽に食べられる肉まん。

でも、「ちょっとイイやつ食べたいな…」と思っても、「コンビニの高いやつ買う?」「ちゃんとした点心のお店に行く?」くらいしか選択肢がないもの。ところが、仙台市太白区にリーズナブルに本格的な肉まんが食べられるお店を見つけてしまった。

その店の名は「桂雀花(ケイジャンカ)」。50年以上も愛されてきた本格派の肉まんをお手頃価格で楽しめるテイクアウト専門店だ。

ということで、さっそく「桂雀花」で肉まんをゲットするとともに、代表取締役の呂 孝志(ろ・たかし)さんに50年以上も愛されてきた肉まんの秘密を聞いてきた。

「桂雀花」へのアクセスは?

桂雀花が位置するのは、仙台市地下鉄・南北線の「富沢駅」から徒歩1分の場所。ということで、地下鉄でお店まで向かった。

桂雀花の最寄り駅の富沢駅の画像

いざ、仙台市地下鉄・南北線に乗り終点の富沢駅へ

富沢駅の北出口の画像

富沢駅の北出口を出て、高架沿いに歩くこと1分

桂雀花の駐車場の画像

肉まんの霊圧がすごい

右手にコインパーキングが見えたら、その向こうに「肉まん」ののぼりがのぞく。もし車で行く場合は、ここのコインパーキングではなく、桂雀花の敷地内にある駐車場に止めるのがおすすめだ。

桂雀花の入り口の画像

あっという間に着いた!

さっそく「桂雀花」の店内に突撃である。

お店に入ると、ショーケースには肉まんなどがたくさん。まずは、ダイジェスト的にショーケースの中身を紹介する。

桂雀花のメニュー画像

「肉まん」のほか「あんまん(190円)」や「キーマカリーマン(230円)」もラインナップ

桂雀花のメニュー画像

「角煮まん(280円)」や「鶏まん(260円)」もおいしそう

桂雀花のメニュー画像

「海老チリソース(300円)」や「豚足の煮込み(380円)」もある。じゅるり

桂雀花のメニュー画像

「手羽先(100円)」や「鶏唐揚(100円)」も気になる……

仙台で50年以上も愛される桂雀花の肉まんとは?

すぐにでもがっつきたい気持ちを封印し、まずは代表取締役の呂さんにお話を聞いてみた。

富沢の桂雀花のオーナーの画像

呂さん、よろしくお願いします!

——こんなところに本格的な肉まん専門店があるなんて知らなかったです。

呂さん
呂さん
桂雀花はオープンして5年くらいになりますかね。私の実家が、仙台市内にいくつか店舗がある中華料理店を経営していて。その店で、冬季のみ肉まんをテイクアウトで販売しているんです。それがかなり好評で。いま桂雀花で出している肉まんは、その中華料理店と同じものを出しています。
富沢の桂雀花の肉まんの画像

肉まんは大サイズ(左)が290円で、中サイズ(右)が190円

仙台の桂雀花の肉まんの画像

500mlのペットボトルと比較するとこれくらい。大サイズのボリューム感といったら!

仙台の桂雀花の肉まんの画像

厚みも申し分なし

「製造コストを考えると中サイズに統一したいが、大サイズのファンが多くいるのでなかなか廃止できない」のだそう。たしかに、大サイズは自分へのご褒美など、とっておきの場面で買いたい。味は大小変わらないにせよ、大サイズがなくなったら少しさみしいかもしれない。

——もともとはお祖母様が作られた肉まんが受け継がれていると聞きました。

呂さん
呂さん
そうなんです。祖母は第二次世界大戦のころに中国から日本に渡ってきまして。当時、疎開先でお世話になっていた方々においしいものを作ってあげたいと。小麦粉は配給でなんとか手に入り、豚肉とタケノコは現地で入手できたので、そこで肉まんを作って、振る舞ったようなんですね。いまは小麦粉の配合を変えたり、当時は手に入らなかった生イーストを使ったりはしていますが、基本的な製法は当時から変わってなく、すべて手作りしています。

——具は豚肉とタケノコのみ。しいたけやたまねぎが入っているコンビニなどの肉まんと比較すると、ちょっと変わってますよね。

呂さん
呂さん
仕事柄、さまざまなお店の肉まんを食べてきましたが、確かに豚肉とタケノコのみというのは珍しいですね。シンプルな風味になりますが、その分豚肉の脂のうまみとタケノコのシャキシャキ感が際立ちます。さらに、普通の肉まんは片栗粉を混ぜた肉あんを生のまま生地で包んで蒸しますが、ウチの肉まんはあらかじめ具をしょうゆで味付けし、炒めてから生地に包みます。そのため具がポロポロとしていて、『こぼれちゃうんだよ〜』なんてお客さまに言われることもあるんですが、『ウチの肉まんは、それが特徴なんですよ(笑)』といってご納得いただいています。
仙台の桂雀花の肉まんの中身の画像

具材の豚肉とタケノコがぎっしり!

仙台の桂雀花の肉まんの具材の画像

ホカホカでフッカフカの皮は手作り。まるで赤ちゃんのおなかのよう

半分に割ると、しょうゆの香りがふわりと漂う。かぶりつくとジューシーな豚肉と刻んだタケノコの歯ごたえが絶妙にマッチする。ぎっしりの具と、弾力のある皮で食べ応えがあるが、味がくどくなくギトギトさもないので、何個でも食べれてしまいそう。実際、2個続けて食べてしまった。

肉まん以外の人気商品を実食レポ

まずは、肉まんの次に人気の「鶏まん(260円)」を実食。そのお味やいかに!?

富沢の桂雀花の鶏まんの画像

筑前煮の鶏肉をやわらかくした感じの味

鶏まんは割ると大きめサイズの鶏肉がごろりと入っているのが確認できる。しゃきしゃきのレンコンや、こりこりきくらげ、玉ねぎが入っていて、満足感たっぷりの食べごたえ。和風で甘みのある味付けで、子どもから年配の方まで好まれそう。夕方以降にお店に行くと売り切れていることもあるので注意が必要だ。

続いては、こちらも人気の「角煮まん(280円)」。中にはびっくりするぐらい大きくてほろほろのお肉が入っている。

仙台の桂雀花の角煮まんの画像

ご覧のとおり、角煮まんの中には本気の角煮が入っている

ゴテゴテとくどすぎるわけではなく、とはいえ薄味でもない、絶妙な味わいでクセになるおいしさである。

こちらは、黒ごまあんがたっぷり入った「あんまん(190円)」。

仙台の桂雀花の黒ごまあんの画像

懐かしい甘さの黒ごまあん

半分に割ると、大量のあんがお出迎えしてくれた。呂さんいわく、「こしあんをベースに練り黒ごまを合わせることで、大人でも食べやすい控えめな甘さになっている」とのこと。フカフカもちもち系の皮に、水分少なめのホクホクまったりなあんがぴったり。呂さんの言うとおり、甘すぎないのでぺろっと平らげてしまった。満足。

最後は、我慢できずに買った唐揚げ(100円)。単四電池と比較するとこれぐらいの大きさだ。

仙台の桂雀花の唐揚げの画像

衣がサクサクしていておいしそう〜

幼児のこぶしほどもある大きさで、価格はひとつ100円。パリパリの衣をまとった大きな唐揚げを口いっぱいにほおばる幸せは何者にも代えがたい。買い占めたいくらいだが、ほかのお客さんのことを考えて1個で我慢……。

仙台市内はもちろん、山形や名古屋からも!

食レポはこのぐらいにして、呂さんへのインタビューを再開。

——ご実家の中華料理店のお客さんも桂雀花に買いに来たりするんですか?

呂さん
呂さん
はい、よくいらっしゃいます。また、私はかつて多賀城にも店舗を構えていたのですが、東日本大震災で被災して閉店してしまって。その時のお客さまがいらしてくれることもあります。宮城県内であれば古川や丸森、気仙沼などから、県外だと山形などからも来てくださいます。名古屋から、なんて方もいましたね。

——名古屋!?

呂さん
呂さん
神戸で開催された豚饅のイベントに出店した際、偶然食べてくださった名古屋の方が、たまたま仙台に出張でいらっしゃったんです。それで『娘に頼まれたんだよ〜』とウチに寄って、10数個も買ってくださって。遠方の方は10個、20個とたくさん買ってくださいます。少し珍しいかもしれないんですが、ウチはお客さまの6割ぐらいは遠方から。仙台の中心部でもないのに、ここ富沢まで足を伸ばして買いに来てくださいます。

遠方からのお客さんが何十個もまとめて買っていく理由がよくわかる気がする。ここでしか食べられない珍しい味なのに、毎日食べたくなる素朴な味なのだ。

桂雀花のセット販売のがオズ

桂雀花のオンラインショップではセット販売にも対応している【桂雀花HPのスクリーンショット】

——そういえば、なぜ富沢にお店を構えたんでしょう? 何かきっかけがあったのでしょうか。

呂さん
呂さん
母の実家がこの富沢のあたりだったのがきっかけです。震災で多賀城のお店をたたんだ後、しばらく商売はせずゆっくりしようかな……と思っていたんですが、まわりの方々に『またあの肉まん作りなよ』と言ってもらっていて。でも仙台の中心部でやるのも大変なので、どこにしようか……と考えた時に、ふと、富沢は駅もあるし、子どもも多くていい土地だなと感じて。それで富沢に店を構えることにしました。地域のお客さまの声で新しいメニューを開発することもありますし、すごく支えていただいているなと感じます。『買い支えるぞ!』と公言してくださるお客さまもいたりして、とてもありがたいことです。

——新しい商品もどんどん試作しているんですね。

呂さん
呂さん
お客さまからご要望があることもありますし、こちらで何か新しいものをと考えることもあります。いずれにしても、スタッフたちと一緒に意見を出し合いながら、少しずつ改良を重ねて商品化しています。

——新しい商品があるとお客さんも定期的に来ようって思いますよね。

呂さん
呂さん
そう、スタッフもいつも一緒の物を作るより、ときどき違うものを作ったほうが張り合いが出ますからね。物珍しさに新商品をひとつだけ買っていったお客さまが、その後何度もリピートしてくれたりすると、とてもやりがいを感じますね。

——これからも何か季節商品を計画していますか?

呂さん
呂さん
これからの季節は、春ということで『さくらまん』を予定しています。道明寺ふうのあんが入っていて、てっぺんに桜の塩漬けをのせようかなと。新緑の季節は『抹茶まん』など、その季節にちなんだ商品をご提供できるよう、商品開発にも力を入れていますので、ぜひ楽しみにしていてください。
仙台の桂雀花のオーナーの画像

呂さん、ありがとうございました!

富沢駅から徒歩1分の場所にある「桂雀花」。近所はもちろん、遠方の方も機会を見つけてぜひこの肉まんを味わってみてほしい。お店の前には駐車場もあるので、車で来てダース買い……もやっちゃえる。経験者からのアドバイスだが、12個くらいならひとりでも4日あれば食べきってしまうだろう。

※肉まんなどは調理が必要です。

肉まん・点心のテイクアウト専門店『桂雀花(ケイジャンカ)』
・住所:仙台市太白区大野田5丁目32-5
・TEL:022-738-9488
・営業時間:9時00分~20時00分(土曜、日曜は〜18時00分)
・定休日:年中無休
・駐車場:あり(2台)
・イートインスペース:なし
『ホームページ』

この記事を書いた人

タケダ シューコ

タケダ シューコ

仙台を食べ尽くしたい

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