【11選】宮城・仙台から2時間圏内!東北のおすすめ温泉を地元のフリークが厳選!
「みやぎ宿泊割キャンペーン」が2022年3月10日まで延長された。宮城県内の観光・宿泊需要の早期回復を図るために実施されているもので、最大で1人1泊5000円が割り引かれる。このキャンペーンを機に1泊2日で温泉に出かける人も少なくないはず。
ということで、日々、宮城県内を中心に数多くの温泉施設を訪れている地元の温泉フリークに、仙台から2時間以内で行ける温泉施設を厳選してもらった。「みやぎ宿泊割キャンペーン」に参加している温泉施設もあるので、ぜひ参考にしてください。
1.仙台から2時間以内で行ける宮城県のおすすめの温泉×5
鳴子温泉をはじめ、多くの温泉地を有する宮城県。仙台駅からであれば1時間前後で行ける場所も多く、日帰りで楽しむ人も少なくない。そんな宮城県からは5つのおすすめ温泉施設を紹介。
1-1. 【宮城県】「遠刈田温泉 旬菜湯宿 大忠」/蔵王・遠刈田エリア
みやぎ宿泊割キャンペーンにも参加している「遠刈田温泉 旬菜湯宿 大忠」。こちらは立派なかけ流しの温泉宿として知られている。
しかし、人気の一番の理由は「食のすごさ」にある。料理がどれも素晴らしいだけでなく田舎の手作り料理「おばんざい」が数種類(おでん、煮物、サラダなど)食べ放題なのだ。
さらにうれしいのは、夕食時の飲み物が全て無料。筆者はおもにビール(カールスバーグ)と日本酒を飲んでいるが、他にも豊富に用意されている。
これで1泊2万円台なら大満足。姉妹館の「オーベルジュ山風木」というワンランク上の旅館が近くにあり、こちらも人気宿でどちらも早めの予約をおすすめする。「みやぎ宿泊割キャンペーン」にも参加しているので、これを機会にぜひ。
1-2. 【宮城県】「鳴子赤這(あかばい)温泉 阿部旅館」/大崎・鳴子エリア
鳴子温泉郷は泉質の多彩さで有名だが、なかでも「鳴子赤這温泉」の泉質は温泉マニアたちから高い評価を得ている。こちらの「阿部旅館」は独自源泉を2本所有し、入った感じはガツンと来るタイプ。すぐに慣れ、その後は体の中まで深く浸透するような感覚が気に入っている。
さらに、女将と若女将の作る料理がこれまた評判で、部屋での食事は伝統の日本旅館らしく一度出しだ。刺身が新鮮なのはもちろん、煮物・焼き物などの味付けが絶妙で白米にも合う。
筆者は大のビール好きで、温泉に浸かったあとに飲む一杯が体に沁み込んで実にうまい。仙台駅からは車でおよそ1時間15分。近場のオアシスとして何度でも行きたい宿だ。1泊2食つきで料金が1万円未満とあって、今や三拍子揃った宿として多くのファンに愛されている。
1-3. 【宮城県】「東鳴子温泉 百年ゆ宿 旅館大沼」/大崎・鳴子エリア
「東鳴子温泉 旅館大沼」に行くなら、ぜひとも「母里の湯」に入浴できるプランを選んで欲しい。宿のスタッフが車で5分ほどの森の中にある、旅館大沼所有の露天風呂に連れっていってくれる。鳴子エリアでこんなに野趣あふれる露天風呂はほかに出会ったことがない。
ちなみに、こちらもみやぎ宿泊割キャンペーンに参加しており、「母里の湯」に入浴できるプランも対象となっている。
これだけではない。無料貸切風呂を含めて7つの内湯があるのもポイントだ。特に筆者は、重曹泉と遠赤効果がある「陽の湯」と「陰の湯」が大のお気に入り。「陰の湯」には月の形にくり抜いた小窓があって、外の風景が見えることもあれば、月の形が湯に映ったりすることもあり見事だ。
食事は食事処で健康重視のラインナップだが、味もなかなか良い。鳴子温泉の泉質の多彩さや源泉数を考えたら、この地区にはまだまだ筆者の知識では語れない未知の奥深さがある。今後も通いたいと思う。
1-4. 【宮城県】「青根温泉 湯元不忘閣」/川崎・青根エリア
「湯元不忘閣」は昔、伊達政宗が通った温泉宿で、今でも当時のお宝がいくつもの蔵に所蔵されている。
その蔵のひとつを改装して「蔵湯」を作った。広い部屋に、四角く大きいかけ流しの木の風呂。これは贅沢だ。
他にも貸切で「大湯(政宗の湯)」「亥之輔の湯」などがあり、入り放題でどれも魅力のある風呂ばかりだ。筆者は滞在中に何回も入る。湯めぐり天国と言っておこう。
夕食は重厚な木造建物(国登録有形文化財)の2階の個室でいただく。内容充分な和食会席膳となっていて、風情もあり大変おいしい。翌朝食後には、希望者はフロントに集まり、伊達家の残した資料館をお女将さんが案内してくれる。はじめて訪れる人は必見だ。
1-5. 【宮城県】「追分温泉」/石巻エリア
「追分温泉」は古い木造の建物。内外装や売店などの造りは、まさに昭和そのものでとても懐かしい。趣のある外観も魅力だが、知る人ぞ知る海の幸満載の宿である。三陸追波(おっぱ)湾から獲れる魚介を中心に、「これでもか!」というぐらいの量と鮮度で驚かされる。
料金は1泊2食で6600円〜11000円までと、1100円単位で刻まれる。その違いは料理の内容だ。筆者は大体11000円のプランにするが、刺身盛りの豪華さといったら他では出会えないほど。
温泉はどうか。さすがに山脈地帯ではないので加温循環という点はやむを得ないが、泉質が良く地元の人達も大勢訪れるほど。さらに大浴場の四角い浴槽は珍しい榧(かや)の木でできており、固く滑らかな肌触りが個人的に大好き。立ち寄り入浴や日帰りの食事、入浴も人気がある。
2.仙台から2時間以内で行ける山形県のおすすめの温泉×3
続いてはお隣の山形県。旅行気分を味わいつつも、仙台から2時間ほどで行けるアクセスの良さが人気である。山形県にも多くの温泉地が存在し、なかでも最近はSNSを中心に銀山温泉が注目を浴びている。しかし、山形県には銀山温泉だけではなくほかにもおすすめの温泉地がたくさんある。温泉激戦区ともいえる山形県の温泉施設を3つ紹介する。
【山形県】「銀山温泉 能登屋旅館」/山形・尾花沢エリア
銀山温泉はNHKの連続テレビ小説「おしん」の舞台として話題になる以前にも、大正ロマン漂う佇まいや泉質などで広く知られていた。最近ではSNSをきっかけに若い世代にも人気の温泉地になりつつある。なかでもこちらの「能登屋旅館」は、人気宿のひとつとして長いあいだ恋焦がれていた。
先日ようやく機会を得て宿泊したが、それはそれは予想を遥かに超える素晴らしさだった。歴史を感じさせる外観と清潔な館内、そして極上の温泉。とくに貸切の展望露天風呂は、森の絶景や白銀の滝を見下ろせる位置にあり、癒されることこの上ない。
お楽しみの夕食は部屋出しでとてもくつろげる。食材の多彩さ、高級感、郷土色。どれを取ってもいうことなし。
特筆すべきは温泉街の夜景。これは夕食後にぜひとも外に出て観てほしい。感動間違いなし!
2-2. 【山形県】「肘折温泉 木村屋旅館」/山形・大蔵村エリア
肘折温泉は山形県・大蔵村の山奥にあり、別世界に足を踏み入れたような不思議なゾーンだ。このエリアにも温泉宿はたくさんあり、紹介したい宿はたくさんあるが、なかでもおすすめは、料金が1万円未満とリーズナブルで料理がおいしい「木村屋旅館」。6室だけの小さな宿である。
泉質は笹濁りのお湯が体を包み、自分の居場所を見つけたような安堵感が得られる。風呂は3か所あるので、とてもゆっくり入れる。また、共同浴場の「上ノ湯」へも歩いていけて、宿泊者は無料で入れるのもおすすめするポイントである。
食事は朝夕ともに部屋食で、高級な食材はないものの真心こもった手作り料理がどれもおいしい。冬場以外は毎朝温泉街の路上で朝市が開かれており、春は山菜、秋はキノコなど安くて新鮮。宿泊客の楽しみのひとつだ。
2-3. 【山形県】「白布温泉 東屋(ひがしや)」/山形・米沢エリア
白布温泉は「東屋」と「西屋」が人気で、どちらも湯量がハンパなく、お湯が川のように流れてゆく。西屋は歴史ある木造が魅力だが、今回は建物が新しく、風呂数の多い「東屋」をご紹介したい。
内湯と滝湯は400年の歴史があるらしく、重厚な木の浴槽が魅力的。さらに、滝湯の迫力は肩コリなどがすぐに治るような気がする。露天風呂は石組と樹木が見事である。
その他、貸切風呂が2か所あって、なかでも有名な「石風呂」は、半露天の黒い石造りでこれぞ温泉という素晴らしさ。筆者は滞在中、この石風呂に3回は入るほどお気に入りだ。
食事は米沢らしくすき焼きかしゃぶしゃぶが中心で、肉好きはきっと満足する。岩魚塩焼などもお酒にピッタリ。宿から車で5分の場所には、天元台高原ロープウエイもあって観光もおすすめの温泉宿だ。
3. 仙台から2時間以内で行ける福島県のおすすめの温泉×2
福島県も仙台から車で2時間圏内とあって、気軽に足を運べる温泉地のひとつ。とくに飯坂温泉は仙台駅から車で1時間ちょっとで行けるなど、気軽に温泉を楽しみたい人にはおすすめのエリアだ。
3-1. 【福島県】「鷲倉温泉 高原旅館」/福島・土湯エリア
「鷲倉温泉 高原旅館」は標高1230mの天空に位置する一軒宿。異なる泉質の源泉2本(硫黄泉・鉄鉱泉)を所有し、秘湯を守る会の宿でもある。
ここの硫黄泉(薄白濁)の広い露天風呂が貸切で、空いていればいつでも入れる。これが最高にいい! 高山の風を浴びながらの入浴はまさに天国の極みだ。
出たり入ったりを繰り返したのち部屋で飲むビールがまた格別。夕食は食事処で出来たてが数回に分けて出される。個人的には、昔泊まった時よりも料理が格段に進化していて、味・品数ともに満足のレベル。この宿は福島市側から比較的近く、また会津若松市側に降りるアクセスも大変良く、何度でも利用したい。
3-2. 【福島県】「飯坂温泉 平野屋旅館」/福島・飯坂エリア
飯坂温泉駅のすぐそばに、歴史のありそうな古い建物がある。それが「平野屋旅館」だ。8畳の部屋に縁側付で、縁側からは和風の内庭が眺められる。
温泉も本物の飯坂の湯でかけ流しだし、四角い浴槽は5〜6人は浸かれそうなほど広い。
1泊2食付きで、ひとり5500円〜という驚異の値段。しかし驚くのはまだ早い。食事の量がすごい。一品一品ていねいに作られていて品数豊富。加えて一品の量が多いとあって全部食べるのが大変。そして味もかなり良い。要するに温泉宿として全てが揃っていて何の不満もないレベル。どうしてこんな事が可能なのか、館主の努力に頭が下がる思いだ。
4. 仙台から2時間以内で行ける岩手県のおすすめの温泉×1
岩手県内にもじつは仙台から2時間以内で行ける温泉地がある。東北屈指の温泉地と知られている花巻温泉郷だ。なかでも大沢温泉は温泉ファンからも人気の温泉宿。まだ足を運んだことがない人はぜひ参考に。
4-1. 【岩手県】「大沢温泉 山水閣」/岩手・花巻エリア
「大沢温泉」は花巻温泉郷にある一軒宿で、「山水閣」と「湯治屋」のふたつの宿で構成されている。実は「湯治屋」こそが料金激安の風情ある木造建築で大人気を博している宿で、筆者も大好きで何度も宿泊している。しかし今回は、併設されている近代純和風旅館の「山水閣」をあえてご紹介したい。
至れり尽くせりのおもてなしに加え、山水閣にある大浴場や貸切風呂など3つの温泉に入り放題。しかも、湯治屋にある温泉にもすべて入れるなど、まさに温泉天国の宿である。
そして湯治屋側にある有名な混浴大露天風呂(女性時間帯あり)こそ、大沢温泉の真骨頂であり、ぜひとも入るべき風呂である。筆者は湯治屋に泊まった翌日に山水閣に連泊するぜいたくなプランを目論んでいる。
・エリア:岩手・花巻
・住所:岩手県花巻市湯口字大沢181
・TEL:0198-25-2021
「ホームページ」
「いわて旅応援プロジェクト第2弾特設ページ(宮城県民も対象〜1/31)」
仙台周辺はおすすめの温泉がいっぱい!
鳴子や蔵王、石巻など、宮城県内には魅力的な温泉が各地に点在する。もちろん、隣県の山形や福島、岩手も仙台からなら車で2時間ほどで行けるので、ふらっと1泊2日で温泉に行くことも可能だ。寒さが本格化するこれからのシーズンに向けてぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
ネイティブ仙台
食べ歩きを始めたのは18年ほど前。いまはラーメンを主とした食べ歩きと温泉宿泊を軸に生活をしています。ラーメンは週に5〜6回、多い時で15回(最近はせいぜい9回)ほど食べ歩いています。これまで仙台のラーメン店はざっと300軒ほどを食べ歩いてきました。ちなみに、ラーメンではsumire氏を師事しております。