【実体験】丸森町で初ボランティアしてきた!初心者が知っておきたい心構えとは?

2019.11.01

このたびの台風19号の被害にあわれました皆様にお見舞い申しあげるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみ申しあげます。

10月31日。丸森町の災害ボランティアに参加してきた。人生初のボランティアだ。そこでこの記事では、はじめてボランティアに参加してきた感想や気づき、まだボランティアに参加したことのない人向けの簡単な心構えなどをお届けする。

筆者
筆者
はじめてで偉そうなことは書けないので、超初歩的な心構えです。

なお、明日からの3連休、仙台駅発着のボランティアツアーが開催される。

丸森町 ボランティア バスツアー

費用は交通費・弁当付きで1000円

当初は1日の12時に募集が締め切られるはずだったが、16時50分現在、3日(日)の募集を行なっているとのこと。もしこの記事を読んで興味を持ったら、ぜひ足を運んでほしい。

丸森町のボランティア数が圧倒的に足りていない

ボランティアに参加したきっかけは、各メディアが報じた深刻なボランティア不足だった。

丸森町は10月20日、ボランティアの受け入れをスタートした。しかし、過去最大規模の台風19号は想定を遥かに超えるほど、各地に甚大な被害をもたらした。

いまだ復旧の見通しは立っていない。その足かせになっている理由のひとつが、すでに各メディアが報じている通り、ボランティア不足だという。

丸森町 ボランティア

ニーズに対して圧倒的に不足している

この報道を見た筆者はいても立ってもいられなくなり、突発的にボランティアに参加することを決めた。

筆者
筆者
ちなみに筆者は、仙台と東京の2拠点生活をしているので、「仙台に行く」という表現をしています。

しかし、である。決心した矢先、一抹の不安を抱いた。

「ボランティアするには何が必要?」

「予約はいるの?」

「まずはどこに行けばいいの?」

「受付したら徒歩で移動するの?」

「そもそも何をするの?」

「はじめてで足手まといにならない?」

「体力が心配……」

「休憩はあるの?」

「何時までボランティアするの?」

分からないことだらけで不安だった。至しかたない。はじめての経験なのだから——。

筆者
筆者
分からなくて当たり前でしょ(諦め)。

そこで、はじめての人でも不安なくボランティアに参加できるよう、筆者が「事前に準備したもの」と「必要なかったもの」「あったら良かったもの」「仙台駅〜丸森町ボランティアセンターまでのアクセス方法」「当日の流れ」「作業内容」などをすべて紹介する。

①ボランティアの服装や必要備品って何? 〜丸森町編〜

結論から先にいうと、服装は汚れてもいい服であればなんでもOK。撥水加工の施されたウインドブレーカーやカッパならなおベターだ。

筆者
筆者
ないならないでOKです!
水害ボランティアマニュアル

これを参考に! 【全国社会福祉協議会のHPから引用】

筆者は、丸森町ボランティアセンターのHPにリンクが貼ってある「水害ボランティアマニュアル」を参考に以下の7点を用意した。

◎防塵マスク(簡易作業マスク)

ボランティア 必要なもの

ドン・キホーテ仙台駅西口本店で5枚入り158円(税抜き/以下、同)で購入

◎軍手(滑り止めつき)

ドン・キホーテ仙台西口本店で2枚入り198円で購入

◎ゴム手袋

ボランティア 必要なもの

ドン・キホーテ仙台西口本店で498円で購入

◎ゴム長靴

ボランティア 必要なもの

ドン・キホーテ仙台西口本店で1980円で購入

◎ゴーグル

ボランティア 必要なもの

ダイソー仙台中央通2号店で100円で購入。防塵マスクも売っていた(左)

◎フェイスタオル

丸森町 ボランティア 必要なもの

ドン・キホーテ仙台西口本店で198円で購入

◎水

自動販売機で2リットル分購入

だが、丸森町ボランティアセンターには、軍手や防塵(ぼうじん)マスク、水(飲み水と手洗い用の両方)が常備されている。センター内を目視で確認した限りゴム手袋やゴーグルの用意はないが、最悪なくても困らない。

丸森町 ボランティア 

センターにある水などは、自由に持ち出しOK

資源は有限だ。持参するに越したことはないが、ないならないでわざわざ揃える必要もない。

つまり、汚れてもいい服さえあれば、ボランティアに参加できるのだ。なかにはジーンズにロンT、風邪用の使い捨てマスク姿でボランティアしている参加者もいた。

ここからは、参加してみて「あったら良かった……」と思ったものを紹介する。

◎昼食

これはマスト。筆者は休憩もなくひたすら作業することを想定し、食料を持たずにボランティアに参加した。が、途中で1時間(グループによって異なる)ほどの昼休憩が設けられるのだ。昼休憩にしっかり補給し、午後の作業に備えたいところ。

◎ウェットティッシュ

丸森町 ボランティア 必要なもの

持ち運び用のウェットティッシュがあると便利

作業中、手はもちろん顔なども汚れてしまう。そのまま飲み物を口にすると衛生的に気になる。手や口などを拭くのにウェットティッシュがあれば便利。

◎安全靴

ボランティアの作業は多岐にわたる。泥出しや家財運び、掃除などなど。家財のなかには、大人の男性5人がかりで持たないと運べないほど重いものもある。もしそれらが足に落ちたらと思うとゾッとしてしまう。より安全策をとりたい場合は用意するべし。

筆者
筆者
まとめると、汚れてもいい服と昼食は必須ですが、それ以外はあってもなくても大丈夫です。気合いを入れて揃える必要はありません。ふらっとでOK。

②当日はどこに行けばいいの? 〜丸森町編〜

丸森町ボランティアセンター

ボランティアに参加するのに予約は必要ない。当日そのまま丸森町ボランティアセンターに向かって受付をするだけ。

マイカーであれば問題ないが、公共交通機関を使う場合、丸森町ボランティアセンターに到着するまでが至難である。最寄り駅の丸森駅が通るのは阿武隈急行線だ。しかし、現在、台風19号の影響で槻木駅〜梁川駅間で復旧の見通しが立っていない。

通常であれば、仙台駅から東北本線に乗って槻木駅まで行き、槻木駅で阿武隈急行線に乗り換えて丸森駅を目指す。しかし、上述した理由から電車の場合、仙台駅からは槻木駅までしか行けない。

阿武隈急行線の被害状況もかなり深刻だ……

あぶくま〜丸森間は土砂が流入

あぶくま駅に至ってはホームが流失しているそう

ただ、槻木駅〜角田駅〜丸森駅までの区間を無料の救済バスが運行している。これに乗れば槻木駅〜丸森駅まで行けるのだ。が、運行本数が圧倒的に少ない。朝は7時40分の1本のみ。これに乗るためには、仙台駅を7時01分に出発し、7時30分に槻木駅に到着する東北本線・郡山行きに乗車する必要がある。これを逃すとアウト。丸森駅までは行けない。

槻木駅〜丸森駅は無料の救済バスで行ける

槻木駅 丸森駅 救済バス

丸森駅へは7時40分の1本のみ。ただ、11月1日からは7時20分発のバスが追加された

なお、救済バスの乗車場所は、槻木駅の目の前ではないので注意。駅から徒歩2〜3分の場所にある柴田町役場槻木事務所の前だ。

昨日は平日だったが、会社員と高校生がトータル10〜15人ほど乗っていたくらいで、余裕で座れる状態だった。ただ、定員になり次第、乗車することはできないとのこと。

近くに「角田行き」のバスが止まっているので、間違って乗車しないように

筆者
筆者
筆者はこれに乗っちゃいそうになりました。危ない危ない。

さらに難関は、丸森駅から丸森町ボランティアセンターまでのアクセス。距離にしておよそ2.8キロほどもあり、徒歩だと40分弱かかる。道中、コンビニはないが、丸森駅のほど近くに土日も営業しているヤマザキストアがあるので、昼食はここで買ってもOK。

丸森駅 コンビニ ヤマザキストア

丸森駅からは徒歩2〜3分くらい

歩道には土が溜まっていた

田んぼにも水が……

ここまで浸水していたのだろう……

自動販売機のお釣りが出てくるところにも砂があった

③受付後の流れは? 〜丸森町編〜

ぶじに丸森町ボランティアセンターに到着したら、まずは受付をする必要がある。受付時間は9時〜11時の2時間。繰り返しになるが、事前の予約は必要ない。受付では名前と生年月日、住所、電話番号を記載する。

筆者
筆者
筆者は9時15分ころに到着しました。ボランティアの時間は15時まで。それ以降の作業はありません。6時間弱、頑張るぞ〜。
丸森町 ボランティア

支給される名札にも名前を記入

その後、簡単なオリエンテーションを経て、「マッチング」と「グループ分け」が行われる。

筆者
筆者
女性も結構いました。なかには、外国人女性もいたり、想像よりも多い印象でした。

筆者が到着した頃には、すでに先発組がオリエン中だった

マッチングとは、「ボランティアをしてほしい」「ボランティアをしたい」双方を振り分けること。グループ分けとは、「ボランティアをしたい人」を必要な人数ごとにまとめること。

これらはすべて丸森町ボランティアセンターの職員さんがやってくれる。

丸森町 ボランティア

ボランティア参加者は、職員さんの指示どおりに動けばいいだけ。簡単でしょ?

マッチングとグループ分けが終わったら、いよいよボランティア先へ移動である。ボランティア先へは、職員さんの指示のもと車での移動となる。

筆者
筆者
車の運転に自信がなくても大丈夫。運転できる人に身を任せましょう。

こういうトラックなどで移動する

なお、基本的に着替える場所はないが、トイレなどで着替えられるので持参してもOK。

筆者
筆者
基本的に更衣室などはありませんが、トイレなどでは着替えられるので持参してもOKです。実際、昨日も女性のかたは「着替えてくるので待っててください」とトイレに行ってました。

④ボランティアってどういうことするの? 〜丸森町編〜

冒頭で説明したとおり、ボランティアの内容は現場によって異なる。

筆者
筆者
この日、筆者は2件の現場を訪れました。

1件目は、浸水により故障した玄米低温貯蔵庫を5人で運ぶ現場だった。この玄米低音貯蔵庫がめちゃくちゃ重い。大人5人でようやく運べるくらいの重さだった。これを軽トラに積み込み、ボランティアセンター近くにある廃材置き場に運んで終了。

現場までの往復時間も含め、およそ30分で終了する現場だった。もちろんこれで終わりではない。任意ではあるが、希望者は2件目の現場を訪れる。

丸森町 ボランティア

リーダーが報告書を作成して1件目は終了

筆者
筆者
グループにひとり、リーダーがいます。勝手に決められるので、はじめての人は正直に辞退しましょう。筆者は、リーダー決めのときは誰とも目が合わないようにずっと下を向いていました。ごめんなさい。

2件目の現場は、2年前まで飲食店を営んでいた高齢夫婦のご自宅。1件目の5人にさらに4人が加わって9人で訪れた。そのうちの2人が女性だった。

聞くところによると、1階部分が元飲食店だったようだが、座敷の部分まで浸水し、畳から椅子まですべてが使い物にならなくなったそう。

すでに2回(日)ほどボランティアが入っているようで、泥出しと畳の運び出しはほぼほぼ済んでいた。筆者たちは浸水して使い物にならなくなったテーブルやキッチン用品などの運び出し、床を含めた店内の清掃をしてきた。

こんな感じで汚れてた 【画像はイメージ】

筆者
筆者
基本的にボランティア先での撮影はNGなので、想像しながら読んでくださいね!

ここで気づいたのは、ボランティアは力仕事がすべてではないということ。この現場はとくに、すでに3回(日)目のボランティアということで、掃除などの作業がほとんど。ブラシや雑巾などで泥汚れを落とすのがメインだった。

筆者
筆者
疲れましたが、いい疲れです。体力(力仕事)には自信ありませんが、それでもむりなくできました。イメージ的には、年末の大掃除のもっと大変バージョン。体力に自信がなかったりはじめてだったりしても大丈夫です。

11時から15時までこの作業をして終了。途中、1時間の昼休憩だけでなく、疲れたら随時休憩をとってもOKなので、むりなくできる。

筆者
筆者
本来なら全員で車に乗ってボランティアセンターまで戻りますが、筆者は町並みを見ながら歩いて帰りました。

この辺は被害がひどかったようで、車のタイヤ部分がこの通り……

どこかのお宅からポストが流されていた

丸森町 台風 被害状況

歩道もこのありさま……

丸森町 台風 被害状況

およそ膝上まで浸水したいたのがわかる

丸森町 ボランティア

自衛隊もフル稼働

日夜、お疲れ様です。ありがとうございます!

ボランティアの目的って?

さっきから偉そうにツラツラと語っている筆者だが、もしかしたら「だてらぼ」を運営していなければ、ボランティアなんかしていなかったかもしれない。

先日、残念なニュースを見た。そこには、あるアイドルがボランティアで丸森町に炊き出しをしに訪れたことが書かれていた。

しかし、そんなアイドルに対し、「ボランティアって言ったって、ある意味それ仕事だから」と反論している人がいるというのだ。

くだらない。じつにくだらない。

そんなのどうだっていい。仕事だろうがなんだろうが、困っている人が助かっているんだからどうだっていい。アイドルが仕事でボランティアをしたところで、誰が困るというのだ。

筆者
筆者
むろん、誰もいません。

おそらく、「ボランティア」という表現を使っていたことに引っかかったのだろう。だが、議論はそこではない。とにかくボランティアの人員が足りていないのだから。

もし、少しでも時間がある。少しでもボランティアに興味がある。少しでも力になりたい。そんな人は臆することなくボランティアに参加してほしい。

不安に思うことなんてなにひとつない。うまくできなくたっていい。体力に自信がなくたっていい。

慣れないことをするのはみんな同じだし、体力を必要としない作業もいっぱいある。しかも、作業のほとんどはグループに分かれて実施する。分からないことがあれば、慣れてる人に聞けばどうにかなる。

筆者
筆者
筆者なんて、防塵マスクの上下が分からず、「これ、どっちが上ですか?」と恥を忍んで聞きました。

だから、どうか、どうか力を貸してあげてほしい。

筆者
筆者
筆者からのお願いです。よろしくお願いいたします。

おわり

この記事を書いた人

幸谷亮

幸谷亮

仙台が大好きすぎて「だてらぼ」を立ち上げたひと。雑誌編集部→雑誌編集部→2016年に独立。雑誌編集部時代に身につけた取材力を武器に、みなさんの気になるネタを全容解明します。

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