「偽善でもいいじゃない!」暗い話題ばかりなので宮城県にコロナ寄附してきた話
宮城県では新型コロナウイルスの感染が落ち着いてきたことを踏まえ、2020(令和2)年5月7日に休業要請が解除された。
日常を取り戻しつつある一方で、多くの県民、多くの事業者が厳しい状況にある。経営の先行きが不透明なことを理由に、閉店を決めた事業者も少なくない。
そういった諸々の状況を救う一手となりうるのが、2020(令和2)年5月1日から宮城県でスタートした「新型コロナウイルス感染症対策寄附金」。通称、コロナ寄附だ。

「コロナ寄附について」【宮城県のHPのスクリーンショット】
そこで、だてらぼ編集部は、コロナ寄附の申込方法や寄附金の使い道、寄附金控除などについて、宮城県総務部消防課・管理調整班の主幹・佐藤さんに電話でインタビュー。
先にお伝えすると、2000円を超える寄附については翌年の税金から控除されるなど、コロナ寄附することのメリットも大いにあるので、最後までお付き合いいただき、ご理解いただいたうえでご検討いただければ幸いです!
どうか、どうか。よろしくお願いいたします。
コロナ寄附をするメリットって?

寄附金に関する税法上措置について【宮城県のHPのスクリーンショット】
——宮城県のHPにも書いてあった、「寄附金のうち2000円を超える部分につきましては、寄附金控除及び損金として扱われ、所得税・個人住民税からの控除が受けられます」ってどういうことですか?

――もう少し簡単に説明していただけますか……?

――コロナ寄附した額から2000円を引いた金額が戻ってくるイメージですか?

――税金を前倒しして収める感じですかね?

※収入や扶養の有無などで収める税金の額はそれぞれ異なるので、上限額ギリギリでコロナ寄附をしたい場合は、「寄附金控除シミュレーター」でググって出てきたサイトで計算してみよう。

宮城県の平均年収455万円で配偶者なしだと、控除上限額はおよそ6〜7万円 【控除上限額シミュレーション】
――それって、宮城県以外に住んでいる人が宮城県にコロナ寄附をしても、税金から差し引かれるのですか?

―――会社員や公務員もですか?


ワンストップ特例制度について
――特定の条件とは?

※年収2000万円を超える人や医療費控除を受けるなどの理由により、自身で確定申告をする必要がある場合は、ワンストップ特例の適用にならない
――では、一般の会社員とかであれば、ワンストップ特例制度を利用したほうがいいですね。

――それは助かります。どうせ税金として収めるなら、困っている人たちのためにもコロナ寄附をしたほうが良いですね。

宮城県のコロナ寄附の使い道は?
――宮城県のHPには、コロナ寄附の使い道について具体的には記されていませんでした。

――幅広く……。具体的な活用事例はもう決まってるんですか?

――なるほど。

――では、この間の協力金のように、「飲食サービス事業者に30万円を支給しますよ」みたいな感じではないということですか?

宮城県では県の要請や協力依頼に応じて、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした休業要請を巡る協力金を1事業者あたり30万円支給することを発表。5月11日に「早い自治体では5月中にもスタートする」という話があった【宮城県のHPのスクリーンショット】

実際にコロナ寄附をしてみよう!
コロナ寄附をすることのメリットや寄附金の使い道などが分かったところで、実際に宮城県にコロナ寄附をしたいと思います。
①寄附申込書を送る
まずは、宮城県のHPから「寄附申込書」をダウンロードし、必要事項を記入する。寄附金の受領書が必要なく、ワンストップ特例制度を利用しない場合は、寄附申込書を送る必要はない。指定の銀行口座に寄附したい金額を振り込めばオッケーだ。

筆者は1万円を寄附
自身で確定申告をし、寄附金控除を受けたい場合は「受領書の交付を希望する」にチェックを入れる。また、会社員や公務員で、自身で確定申告せずに寄附金控除を受けたい場合は、「寄附金控除のワンストップ特例制度の利用を希望する」にチェックを入れるべし。
県担当者いわく、「印鑑を押すのが難しい場合は、なくても受け付けますので大丈夫」とのこと。
件名に「コロナ寄附申込」と入力し、寄附金申込書を添付のうえ「syoubou@pref.miyagi.lg.jp」にメールを送る
●郵送する場合
寄附申込書を以下の住所に送る
〒980-8570
仙台市青葉区本町3丁目8-1宮城県総務部消防課 寄附金担当
TEL:022-211-2372
●ファクスで送る場合
「022-211-2398」あてに寄附申込書をファクスする

筆者はメールで送った
②寄附金を振り込む
寄附の方法は、宮城県が指定する銀行口座への振込のみ。先ほど寄附申込書に記入した1万円を以下の銀行口座に振り込めば寄附は完了だ。ちなみに、七十七銀行の窓口なら、振込手数料は0円。
七十七銀行 県庁支店
普通口座 5013443
新型コロナウイルス感染症対策寄附金
宮城県知事 村井嘉浩
(シンガタコロナウイルスカンセンシヨウタイサクキフキン ミヤギケンチジ ムライヨシヒロ)

入金完了なり
寄附をしてから2~3週間後くらいに、宮城県から受領書とお礼状が送られてくる。

5月12日に入金し、6月2日に受領書が届いた
繰り返しになるが、この受領書を確定申告のときに一緒に提出すれば、2021年に支払う税金から8000円(筆者の場合)が控除される。
※銀行振込(振替・払込を含む)にて送金した場合は、控えとして手元に残る受領書(振込金受取書等)の原本にコロナ寄附金について記載のある県ホームページの写しを添付することで、寄附金控除および損金等を受けるための受領書(証明書)に代えることができる
正直、筆者が寄附した1万円では誰ひとりとして救えないかもしれない。が、ひとりの力は小さくても、みんなの力が合わさればとてつもないパワーになり、絶望が希望にもなるはずだ。
宮城県のために少しでも何かをしたい、力になりたいと思った人は、500円でも1000円でもいいので、どうかコロナ寄附を検討してみてください。よろしくお願いします。みんなで力を合わせて、この危機を乗り越えましょう!
この記事を書いた人

幸谷亮
仙台が大好きすぎて「だてらぼ」を立ち上げたひと。雑誌編集部→雑誌編集部→2016年に独立。雑誌編集部時代に身につけた取材力を武器に、みなさんの気になるネタを全容解明します。