いちご好きは全員集合!いちごスイーツ専門店「いちびこ」がエスパル仙台にオープン
2021.06.14
宮城県・山元町が生んだ「食べる宝石」ことミガキイチゴ。そんなプレミアムないちごを栽培する農業法人が手掛けるいちごスイーツ専門店「いちびこ(ICHIBIKO)エスパル仙台店」が2021(令和3)年4月26日にオープンした。
閖上店(名取市)に続く県内2店舗目で、仙台市内では初出店。これまで閖上まで足を運んでいた人にとってはアクセス面もかなり便利になる。
店舗限定メニューもラインナップするということで、「いちびこエスパル仙台店」を訪れ、いちごへのこだわりやおすすめメニューなどについて取材した。
エスパル仙台東館2階に「いちびこ」がオープン
いちびこエスパル仙台店は、仙台駅東西自由通路沿いの入り口から入ってすぐ、SWEETS GARDEN内に店舗を構える。イートインコーナーはなく、テイクアウト専門店だ。
いちご型の特徴的なランプ
いちごを背負ったうさぎの看板が目印
いちごのショートケーキがずらり
旬の時期は、生のいちごも販売している
店頭に立っているだけで、すでにいちごの良い香りがただよってくる。うーん、おいしそう!
今回取材に応じてくださった、店長の佐藤幸代(さとう・さちよ)さん
佐藤さん、今日はよろしくお願いします!
ミガキイチゴを使ったスイーツ・ドリンクが楽しめる「いちびこ」
――「いちびこ」はどんなお店なのか教えてください。
いちごスイーツの専門店です。山元町でミガキイチゴを栽培している農業生産法人「GRA」が母体となっていて、多くのメニューにミガキイチゴを使用しています。
ショーケースにはミガキイチゴも並んでいる
――ミガキイチゴといえば、「食べる宝石」とも言われるブランドいちごですね。どのような特徴があるのですか?
実は、ミガキイチゴという品種はないんです。「とちおとめ」や「にこにこベリー」「よつぼし」といった、GRAで栽培している複数の品種のなかからとくに出来のいい、ランクの高いいちごを「ミガキイチゴ」として販売しています。
――では、ひと口にミガキイチゴといっても味が違うんですか?
厳密に言えばそうですね。ですがミガキイチゴになるための基準は、「甘さ」「酸味」「大きさ」「形」の大きく4つに分けられていて。すべての基準に達していないとミガキイチゴにはなれません。ですのでどの品種であっても、常に一定のおいしさを提供できるんです。
いちびこの運営元であるGRAでは、アグリテック(農業とテクノロジーをかけ合わせた造語)を実践している。これにより、常に安定しておいしいいちごを栽培することが可能になるそうだ。
「いちびこエスパル仙台店」のケーキメニュー
――「いちびこエスパル仙台店」で販売しているメニューを教えてください。
まず、ショートケーキが4種類あります。エスパル仙台店では「ICHIBIKOいろ・いろショート」という、店舗限定メニューを販売しています。
「ICHIBIKOいろ・いろショート」はエスパル仙台店限定商品
「しろ(756円/税込、以下同)」はいちごと生クリーム、「あか(820円)」はいちごといちごクリームを組み合わせたケーキです。「みどり(777円)」と「だいだい(777円)」はそれぞれ期間限定メニューで、みどりはいちごとグリーンキウイ、だいだいはいちごとダブルマーコットを組み合わせています。
【画像提供:いちびこ】
――それぞれの特徴を教えてください。
「いちごが主役」と私たちは考えているので、いちびこのスイーツはどれもいちごの味わいを最大限生かせるよう、生クリームは甘さ控えめに作られています。シンプルな「しろ」をベースに、よりいちごの香りや味わいを楽しめ、見た目にもかわいらしいのが「あか」です。
ICHIBIKOいろ・いろショート・しろ 【画像提供:いちびこ】
ICHIBIKOいろ・いろショート・あか 【画像提供:いちびこ】
いちごとキウイの酸味がほどよくマッチして爽やかに食べられるのが「みどり」です。「だいだい」に使われているダブルマーコットは味も食感もしっかりとしているので、食べごたえがありますよ。
ICHIBIKOいろ・いろショート ・みどりは 季節限定 【画像提供:いちびこ】
ICHIBIKOいろ・いろショート・だいだいも 季節限定【画像提供:いちびこ】
――HPを見ると、いちびこの他の店舗では仙台エスパル店限定の「しろ」と似た「いちごのショートケーキ」が販売されていますね。価格が違いますが、違いは?
「いちごのショートケーキ」 【画像提供:いちびこ】
「しろ」をはじめ、「ICHIBIKOいろ・いろショート」はすべてミガキイチゴを使用しています。他店で販売している通常の「ショートケーキ」は一部、ミガキイチゴでないいちごを使用しているので、その点が違いますね。
これぜーんぶ、ミガキイチゴ!
ただ、6月後半頃にはいちごが採れなくなってしまうので、夏以降は「エスパル仙台店」でも一時的にミガキイチゴでないいちごを使用する場合があります。
定番かつ人気の「ICHIBIKOいろ・いろショート・しろ」を実食
4種類の「ICHIBIKOいろ・いろショート」のなかでも、一番人気のケーキが「しろ」。ということで、さっそく実食させてもらうことに。
こちらが1番人気の「しろ」。高さは7cmほど
いちごと生クリーム以外は入っていない、非常にシンプルな「ザ・ショートケーキ」といった感じだ。その分、いちごの主役感が強調されている。
ひと口食べてみると、たしかに生クリームの甘さはかなり控えめ。スポンジもふわっと軽い食感なので非常に食べやすく、パクパクと食べ進められる。
「1つのケーキにいちごを3~4粒使用しています」
生クリームもたっぷり
生クリームが甘すぎると、その分いちごがすっぱく感じてしまいますよね。そういったことがないよう、あくまでいちごのおいしさを引き立てることを重視しています。
「いちびこエスパル仙台店」のドリンクメニュー
――ドリンクメニューについて教えてください。
「いちびこミルク(810円)」と「ストロベリースムージー(756円)」「季節のスムージー(810円)」、それと仙台エスパル店限定の「いちごのフレッシュジュース(756円)」の4種類をご用意しています。
ドリンクは全4種類
――「いちびこミルク」とは?
いちびこミルクはいちびこの看板メニューで、砂糖漬けした刻みいちごを牛乳で割ったドリンクです。氷の代わりに冷凍いちごを入れているので、いちごの食感を楽しんでいただける、贅沢感のあるいちごミルクです。
──一番人気も「いちびこミルク」ですか。
4種類のなかでも「いちびこミルク」がとくに人気です。
「私のお気に入りは『あか』と、『いちごのフレッシュジュース』です」と佐藤さん
いずれも、いちごの香りがよりしっかり感じられる点が一押しポイントだとか。
とくにフレッシュジュースは、いちごがおいしい時期にしか飲めませんから。今だけのおいしさを味わえる贅沢感がありますね。
一番人気の「いちびこミルク」を実食
では、お次は「いちびこミルク」をいただきます!
注文が入ったら……
凍った刻みいちごをたっぷり投入し……
牛乳を注ぐ
「いちびこミルク」完成~!瓶もかわいい!
いちごと混ざって、ほんのり牛乳がピンク色に
ひと口飲んでみると、「ずいぶん甘さ控えめだな?」と思ったのだが……
いちごが下に溜まってた!
飲み始める前に、ストローでよくかき混ぜるようにしよう。
混ぜてから飲んでみると、刻みいちごがどんどん口に入ってくる。これが甘くて、スイーツ感があっておいしい!
刻みいちごは砂糖漬けになっているので、甘みがあります。ですが全体的には甘さ控えめで、お客さまからも「甘さ控えめだね」と言われることが多いです。
たしかに、全体的な甘さは控えめなので、ゴクゴクいけてしまう。喉が渇いているときでもおいしくいただける味なので、一気に飲みきってしまった。
――瓶もかわいくて写真映えしますね。
飲み終えた瓶をお店に持ってきていただければ回収します。ただ、そのまま持ち帰られるお客さまが多いですね。
筆者も自宅へ持ち帰り、洗って再利用することにした。花瓶にしてもかわいいかな?
――ケーキとドリンクではどちらがよく売れますか?
どちらかと言えばケーキです。オープン直後は、コロナ禍にもかかわらずたくさんのお客さまに来店いただき、1日に400個以上も売れました。
――お客さんはどんな人が多いですか?
年代では20代から40代くらい、女性が多いです。傾向として、20代の人はドリンク、30~40代の人はケーキを買っていかれることが多いですね。ただスーツ姿の男性が一度にケーキをまとめて買っていかれることもあります。仙台駅の駅中という場所柄、会社へのおみやげなのかもしれないですね。
――混む時間帯は?
金曜日の夕方と、土日祝日は終日混む傾向にあります。ドリンクは通常であれば1~2分ほどでお出しできますが、ご注文いただいてから作るので、混雑しているときは少しお待ちいただく可能性があります。
おみやげ、ギフトにぴったりの焼き菓子もラインナップ
まだまだある。「いちびこ」のその他のメニュー
――ケーキ、ドリンク以外のメニューについても教えてください。
フィナンシェやバターサンド、ジャムなどもご用意しています。ジャムはミガキイチゴ100%で作られていて、いちごの風味がしっかりと楽しめる味で、その分やや酸味があります。
「ミガキイチゴジャム(1058円)」
ミガキイチゴと蔵王山麓バターで作った「ミガキイチゴバター」は酸味を抑えたマイルドな 仕上がりです。柔らかいのでそのままパンに塗って食べてもおいしいですよ。
「ミガキイチゴバター(1058円)」は ミガキイチゴと蔵王山麓バターで作ったクリーミーないちごバター
今回、佐藤さんのご厚意で特別に「ミガキイチゴバター」を試食させてもらえることに! わくわく。
スプーンで簡単にすくえる柔らかさ
パンに塗っていざ試食!
食べてみると、バターのクリーミーな味わいの後にいちごの酸味がふわっとやって くる感じ。ひと口で2度おいしい、という印象だ。生のいちごを食べているようなフレッシュさ、果肉感を感じられる贅沢感を得られた。
自宅で手軽に「いちびこミルク」が飲める「いちごミルクのもと(1296円)」も人気だそう
店舗ごとのコンセプトにも注目
――いちびこは現在全国で9店舗を展開しています。エスパル仙台店は宮城県内2店舗目、仙台市内では初出店ですよね。いちびこ1号店はどこにあるのでしょうか。
東京にある太子堂店が1号店で、2017(平成29)年にオープンしました。
――GRAは宮城の団体ですが、いちびこは東京からスタートしたんですね。
はい。いちびこを運営しているのはGRAのグループ会社である「株式会社いいね」で、こちらは東京に本社がありますので。
――その後、宮城に出店することになったきっかけは?
2店舗目、3店舗目と東京都内に出店するなかで、「国の震災復興事業の一環として閖上に『かわまちてらす閖上』をオープンするから出店しないか」という話をいただいたんです。それがきっかけで、宮城県での初出店が決まりました。
――閖上店もエスパル仙台店も共通して、店頭のディスプレイがかわいくて、写真映えしますよね。店舗独自のコンセプトはあるのでしょうか。
全店舗で共通しているのが、イギリスの詩人・ウィリアム・モリス(WILLIAM MORRIS)の「いちご泥棒」の壁紙を使用していることです。「盗みたくなるほど絶品のいちご」がいちびこの世界観であり、テーマなんですね。
ウィリアム・モリスの壁紙は全店共通
共通のコンセプトとは別に、店舗ごとにも特色があります。エスパル仙台店の場合は「多国籍のうさぎ」や「マルシェ」がテーマになっているので、装飾やインテリアなどもじっくりご覧いただきたいですね。
いろいろなうさぎが飾られている
――オープンから約1ヶ月(取材時)ですが、今後の展開について聞かせてください。
夏に向けてドリンク系を強化する予定です。いちご入りのレモンスカッシュやクリームソーダなど、暑い季節にぴったりのドリンクやスイーツなどを考えています。楽しみにお待ちいただきたいですね。
「食べる宝石」と呼ばれるミガキイチゴをふんだんに使用した贅沢なスイーツ・ドリンクが楽しめるいちびこ。仙台駅直結とアクセスも抜群なので、ぜひそのおいしさを堪能しに足を運んでみてほしい。
\この記事も読まれてます/
「いちびこエスパル仙台店」
・住所:仙台市青葉区中央1-1-1 エスパル仙台東館2F
・TEL:022-354-1514
・営業時間:10時00分~21時00分(※新型コロナウイルス感染防止対策のため、当面の間10時00分〜20時00分)
・定休日:不定休
・最寄駅:仙台駅
この記事を書いた人
岩崎尚美
仙台を拠点に活動するフリーライター。生まれも育ちもだいたい仙台です。仙台の魅力をお伝えするため、頑張ります!
関連記事