仙台/SNSで話題の団子店『仙臺だんご いち福』を徹底レポ!定番メニュー食べ比べも
仙台市若林区にある団子店「仙臺だんご いち福」が、Instagram(以下、インスタ)などのSNSで話題だ。あるツイッターユーザーがいち福について投稿したツイートには、2.5万以上の「いいね!」が付くなど、仙台はもちろん全国から注目が集まっている。

いち福のインスタフォロワー数は2.3万人以上
今回はそんな「いち福」を取材し、団子作りのこだわりやおいしさの秘密を伺った。
また、記事の後半では、「いち福」の定番メニューである串団子7本セットを食べ比べた食レポも同時にお届けする。「団子は好きだがスーパーの団子では物足りない」「専門店の団子が食べたいがどこで買えば?」とお悩みのあなたは、ぜひ参考にしてほしい。
住宅街にひっそりと佇む「仙臺だんご いち福」
いち福があるのは、仙台市若林区若林3丁目11-17。国道4号から西側へ200mほど歩いた住宅地内にひっそりと佇んでおり、初見ではやや見つけにくいかもしれない。
筆者は仙台駅から市バスに乗って向かったが、店のすぐ近くに駐車場があるので、マイカーがあるなら車で行くのがおすすめだ。

「若林小学校前」で降車。ここから徒歩5分の場所にある
そのまましばし、バスの進行方向に向かって歩こう。

「さくら介護タクシー仙台」の看板が見えたら左折

まっすぐ進むと左手に「美容室タカハシ」が見えてきて……

交差点に出ると、向かい側にいち福の駐車場が見える

いち福の駐車スペースは3台分

店舗は、駐車場を左折してすぐの場所にある
いち福は、長男の岩間竜也(いわま・たつや)さん、長女の武澤喜代恵(たけざわ・きよえ)さん、次男の岩間隆司(いわま・たかし)さんの三兄弟で営む団子店だ。

左から、竜也さん、喜代恵さん、隆司さん
今回お話を伺ったのは、次男の隆司さんだ。隆司さん、よろしくお願いします!
いち福の団子は、宮城県産ササニシキ100%で作られる

【画像提供:いち福】
――いち福のお団子はお米から作られているんですよね?

――どんな点がお団子作りに適しているのでしょう?

――素人考えだと、お団子は粉に水を加えて成形する、というイメージがあります。お米から作ったお団子との違いは何でしょう?

――たしかにスーパーで買ったお団子は、食べ終わった後に串にお団子がくっついて残りますよね。

――味の違いはありますか?


いち福の団子は、餡をつけるとだんだん固くなるそうだ
――どうして餡をつけると固くなるんですか?


いち福では、買ったときにその場で餡を乗せてくれる【画像提供:いち福】
――お団子といえば丸い形が一般的ですが、いち福のお団子は独特な円柱形ですよね。

この形もいち福の特徴【画像提供:いち福】


練り機から出たばかりの棒状の団子に、串を刺す様子【画像提供:いち福】
親から子へ受け継がれる伝統の団子店
――お父さんの代からササニシキを使っているということでしたが、お父さんはたしか、団子店を創業する前はお寿司職人だったとか……。


ほとんどの団子は100円以下で販売されている
――お父さんが団子店を創業されたのが1968年ですよね。今でも十分いち福のお団子は安いと思うのですが、この頃から団子の値段は変わりましたか?

――材料の原価も上がってますしね……。

ボリュームたっぷり。でも何本でも食べたくなるいち福のお団子

【画像提供:いち福】
――いち福の定番の串団子といえば、しょうゆ・くるみ・ごま・ずんだ・あんこ・焼き・きなこの7種類ですね。それぞれ、一言ずつ特徴をお願いします。


「焼き(97円/税込、以下同) 【画像提供:いち福】

「しょうゆ(97円)【画像提供:いち福】


「あんこ(97円)」【画像提供:いち福】

「ごま(97円)」【画像提供:いち福】

おはぎはごまなど4種類を用意【画像提供:いち福】

ごま好きにはたまらないごま大福【画像提供:いち福】


「くるみ(107円)」【画像提供:いち福】


「ずんだ(97円)」【画像提供:いち福】

「きなこ(97円)」【画像提供:いち福】
――全体的に、甘さは控えめなんですね。

――たしかに、甘すぎると少量で胸焼けしちゃいますよね……。


餡の甘さが控えめだから、その分ボリュームたっぷり!【画像提供:いち福】
いち福の定番メニュー7種のなかで人気ベスト3は?
――どの味にもファンがいると思いますが、あえて人気メニューベスト3を挙げるならどれですか?

――では、隆司さんのおすすめは?

――くるみ、人気ですね! あまり食べる機会もないですし、食べてみるのが楽しみです……(食レポはこのあとじっくりと)!

人気のくるみ団子は、隆司さんもイチオシのメニュー
――ちなみに、お客さんはセットで買うことが多いですか、それとも好きな味を選んで買うことが多いですか?

――種類が多いので、いろいろなお団子を食べてみたい気持ち、わかります。

定番以外にもおすすめのメニューが盛りだくさん
――定番メニュー以外に、季節の商品もいろいろ販売していますよね。今のおすすめはなんでしょうか。


見ているだけで涼しげな雰囲気になる抹茶葛も人気【画像提供:いち福】

あんみつはインスタ映えもばっちり【画像提供:いち福】
――夏以外だと、どんなメニューがありますか。


春(2月〜4月頃)は「いちご大福」【画像提供:いち福】

夏(6月〜8月頃)は「レモン大福」【画像提供:いち福】

秋(9月〜12月頃)は「栗大福」【画像提供:いち福】

冬(1月〜2月頃)は「生チョコ大福」【画像提供:いち福】
――季節ものでとくに人気のメニューは何でしょうか。

――SNSで見たところ、お酒に合うメニューもあるとか……?


左が甘柑ピール、右がキャラメルナッツ。おやつとしても絶品だ
――今は9時から13時までの営業ということですが、お団子は閉店前に売り切れてしまいますか?


閉店後に取材に訪れた際のショーケース。ガラガラである
――予約は受け付けていますか?


確実に買うためには、前日までの予約を忘れずに【画像提供:いち福】
3人の得意分野を生かした役割分担

「子どもの頃から、ケンカはほとんどしたことがありません」と隆司さん【画像提供:いち福】
――いち福は三兄弟が協力して営んでいるんですよね。

――それぞれどのような役割なのでしょうか。

――お団子ができるまでの動画がおしゃれに編集されていますよね。

――CM効果は出てきましたか。

――今後、どんなことをやっていきたいですか。

——それがSNSなどでの話題につながってるんですね。

昔ながらの伝統を守りつつ、柔軟な発想でどんどんチャレンジしていきたいと語ってくれた隆司さん。
新メニューの開発も頻繁に行われていて、隆司さんいわく「兄も姉も思いつきで作って店頭に並べるので、店に来ていただかないと見られないメニューもあるんです」とのこと。ぜひ店舗まで足を運んで、幻のメニューと出会ってみてほしい。
いざ実食!スーパーの団子とも食べ比べてみた
さてここからは、いち福の団子を実際に食べてみた筆者の感想を述べていこうと思う。

「焼き」はこんがりと焼き色がついたうえにしょうゆダレが塗られている
「焼き」は甘じょっぱいしょうゆのタレと焼いた香ばしさが絶妙に絡む。なつかしい味ながら、飽きがこない、何個でも食べられるおいしさだ。
ちなみに比較のため、スーパーでも団子を調達してきた。

スーパーでよく見る団子である

原材料に上新粉が使われている

左がスーパーの団子、右がいち福の「焼き」。色も形もだいぶ違う
一方スーパーのお団子は、いち福の団子に比べるとかなり柔らかく”ビローン”と伸びる。またしょっぱさよりも甘さが強かった。隆司さんの「甘すぎるとそれだけで満足する。うちの団子はもう1本食べたくなる」という言葉がものすごく腑に落ちた。

続いては「しょうゆ」を実食
タレの味は「焼き」と一緒なので、香ばしさのあるなしで好みが分かれるところ。筆者は「焼き」のほうがより好きだが、「しょうゆ」も王道かつ定番で安定感のあるおいしさだ。子どもに好まれるというのも納得の味。

たっぷりすぎてずっしりと重い「あんこ」
団子ならしょうゆ派、中華まんなら肉まん派の筆者だが、この「あんこ」はこんなにたっぷり乗っているのに甘さがちょうどよく、とても食べやすかった。こしあんのなめらかな舌触りもGOOD。

宮城県民なら一度は食べたい「ずんだ」
「ずんだ」もやはり甘さは控えめ。豆の風味がしっかりと堪能できて、「甘さで味をごまかしていない」感がビシビシと伝わってくる。

ごま好きにはたまらない「ごま」
これまでさっぱりとした味が続いたが、この「ごま」だけはガツンと系だと感じた。おそらく甘さ自体はほかのメニュー同様に控えめなのだろうが、とにかくごまの風味が濃い!「甘さ控えめ」にちょっぴり物足りなさを感じる人は、「ごま」を食べてみてほしい。

団子には珍しい「きなこ」
ほんのり甘いきなこがまぶされており、品のあるお味といった印象。餡がたっぷり塗られたほかの団子と比べると、より甘さ控えめに感じられた。

隆司さんイチオシ、リピーターの多い「くるみ」
これは決して忖度ではなく、筆者も「くるみ」を全力で推したい。くるみの風味や食感がしっかりと残っているだけでなく、適度な甘みがマッチしてとてもおいしい。まんまとリピーターになりそうだ。
以上、7種類の団子を食べてみて感じたのは「団子店の団子ってすごくおいしい!」という至極当然のことだった。筆者はわりと団子が好きで、時折スーパーの団子を買って食べているが、もうスーパーの団子では満足できない体になってしまった。
大福におはぎにあんみつに……。団子以外にも食べてみたいメニューがまだまだあるので、折を見て足を運ぶつもりだ。もちろん、事前予約は忘れずに。
この記事を書いた人

岩崎尚美
仙台を拠点に活動するフリーライター。生まれも育ちもだいたい仙台です。仙台の魅力をお伝えするため、頑張ります!