Twitterで話題の隠れすぎな隠れ家カフェ「cafe haven’t we met opus」ってどんな店?

2019.10.21

Twitter上で、「素敵なカフェを見つけよう」のひと言とともに投稿された動画付きツイートが話題を呼んだ。


※投稿したのは宮城の情報を発信している「おいでよ宮城(@oimyg)」さん

動画にはクリスロード商店街が映し出されていて、よく見ると、マクドナルドやすき家の周辺であることがわかる。

仙台市民なら見慣れた光景のはずだが、すき家へと続く階段を降りた先に「素敵なカフェ」があるというのだ。え、すき家しかなくない?

クリスロード マック すき家

マックとすき家しかない認識だが……

この動画を見たTwitterユーザーからは、「仙台民なのに全く知らなかった……」「これは何という初見殺しwww」「これほど奥まった場所にあるとは思いませんでした」など多くのリプライが寄せられ、4000件を超える「いいね」が集まった。

だてらぼ編集部では、話題のカフェ『cafe haven’t we met opus(カフェハヴントウィーメットオーパス)』を取材。この場所に出店したきっかけや経緯、人気のメニューなどを聞いた。

cafe haven’t we met opusの入り口を求めて

まずは、クリスロード商店街にあるマクドナルドとすき家が入っている建物へ向かう。

cafe haven't we met opus 看板

白い看板に「cafe haven’t we met opus」の文字が

おいでよ宮城さんが投稿した動画によると、カフェへと続く最初の入り口はここにある。筆者もこれまで数えきれないほど通っている。しかし、カフェはもちろん、この入り口の存在すら知らなかった。

cafe have't we met opus 入口

階段を降りると、すき家の入り口の左手に木製の引き戸がある

パッと見では見逃してしまうほどにシンプルである。というか、見逃していた。本当にここが「素敵なカフェ」の入り口で合ってるんだよね?

cafe haven't we met opus 看板

「cafe haven’t we met opus」の看板があるので間違っていないはず……

cafe have't we met opus 扉

いざ、扉をオープン!

中に入ると、看板はあるものの薄暗く、早くも道に迷ったかと思わされる。とりあえず矢印に従って右へ進む。その先にあったのは……

cafe have't we met opus 通路

狭くて薄暗い通路が現れた。なんだこれは……

もはやダンジョンである。ただカフェに行きたいだけなのに、なんと長く険しい道のりだろうか。この先に本当に「素敵なカフェ」があるのかさすがに不安になってきた……。

cafe have't we met opus 入口

階段をのぼって……

cafe have't we met opus 入口

さらにドアである。えっ、ここから外に出るの?

cafe have't we met opus 扉

外に出ると再び階段出現。そろそろ本気で不安ですよ?

ラスボスが近そうな雰囲気が出てきたぞ。恐る恐る階段をのぼると……

cafe have't we met opus 入口

やっと入り口を発見!よかった

あまりの隠れダンジョンっぷりに、ちょっとした冒険を終えた勇者みたいな気持ちになってしまった。おおげさではなく、秘密のアイテムぐらいは手に入れた感覚である。

cafe have't we met opus 店内

中に入るとこんな感じ【画像提供:cafe haven’t we met 】

cafe have't we met opus 店内

カウンター、テーブル合わせて約30席 【画像提供:cafe haven’t we met 】

今回お話を伺ったのは、オーナーの佐藤俊樹(さとう・としき)さん。残念ながら顔出しはNGとのことだが、これは「カフェのメインはおいしいコーヒーやケーキ。作り手である私たちスタッフは、あくまで裏方です」と考えているためだそう。かっこいい。

なぜ“こんなところ”にカフェを?

――本当にあの扉の先にカフェがあるのか不安になりました。「隠れ家カフェ」としてたびたび話題になっていますが、そもそもどうして“こんな場所”にお店を出そうと思ったのでしょうか。

佐藤さん
佐藤さん
仙台の街中で静かな空間を得るにはここしかない、と思って出店を決めました。よく『隠れている』って言われますが、私としてはそんなつもりはないんですよ。

――隠れ家カフェを狙ったわけじゃなく、お店のコンセプト的にここがベストだったわけですね。

佐藤さん
佐藤さん
はい。じつは、『cafe haven't we met opus』がオープンする1年ほど前にも、一度この物件を紹介されたんです。でもそのときは「お店に入るまでの流れがあまりにも複雑だから」という理由で出店を見送りました。
cafe have't we met opus 入口

たしかに複雑すぎる……

――その後、考えが変わって出店を決めたと。

佐藤さん
佐藤さん
そうなんです。ここなら仙台の街中にありながら郊外の雰囲気が出せるんじゃないか、と考えを改めました。仙台の中心部にも素敵なお店はたくさんありますが、郊外やメインストリートから一本外れた通りにあるお店ってどこか個性的で、魅力的だと考えていて。その良さを出したかったんですよね。

――郊外のお店の良さ、わかる気がします。

佐藤さん
佐藤さん
国分町にある本店と同じくらいのサイズ感なのも決め手の一つでした。あとは、外のテラスに植物を置くこともできましたし。
cafe have't we met 国分町 店内

国分町にある本店『cafe haven’t we met』【画像提供:cafe haven’t we met 】

cafe have't we met opus 扉

仙台の街中とは思えない“おこもり感”のある入り口 【画像提供:cafe haven’t we met 】

――これだけ認知されにくい場所にあると、集客に苦戦しそうですね。

佐藤さん
佐藤さん
本店の常連さんが来てくれたり口コミで広めてくれたり。メディアの取材も多かったので、集客面での大変さはありませんでした。オープン当初は知ってもらえなくて当たり前、とも思ってましたしね。

――自然な形で広まっていったと。

佐藤さん
佐藤さん
ただ、「行き方がわからない」って問い合わせは多かったです。間違えてマクドナルドさんやすき家さんに入っちゃった、とか……(笑)。
cafe have't we met opus 地図

たしかにGoogleマップだけではたどり着ける気がしない

cafe haven’t we met opusってどんなカフェ?

――cafe haven’t we met opusはいつからここで営業しているのですか。

佐藤さん
佐藤さん
国分町にある本店『cafe haven't we met (カフェハヴントウィーメット)』の2号店として、2014年1月にオープンしました。
cafe have't we met 国分町 店内

本店で1号店のcafe haven’t we met店内【画像提供:cafe haven’t we met 】

――5年半くらい経ってるんですね。店名にはどんな意味が込められているんでしょう?

佐藤さん
佐藤さん
「前にも会ったことがあるよね」という意味です。ケニー・ランキンというアーティストの曲のタイトル「Haven't We Met」から取りました。

――なぜこの曲のタイトルから。

佐藤さん
佐藤さん
カフェにもいろいろありますが、私にとってのカフェとは「喫茶店」なんです。日常生活の一部として溶け込んでいて、週に何回も足を運ぶような、そういう使い方をしてほしい。お客さまの生活の一部でありたい。そう願いをこめてこの名前をつけました。

――Opus(オーパス)というのは?

佐藤さん
佐藤さん
直訳すると「作品」です。1号店の『cafe haven't we met』が作ったもうひとつの作品、という意味合いがあります。

――お店自体が作品というわけですね。

佐藤さん
佐藤さん
Opusは音楽の作品番号としても用いられるものなので、もう一小節の音楽、みたいな気持ちも込めました。
cafe have't we met opus 店内

窓から外を眺めると、植物が季節の移ろいを感じさせてくれる【画像提供:cafe haven’t we met 】

Twitterで「隠れ家カフェ」として話題に

――「宮城の素敵な隠れ家カフェ」としてTwitterで話題になりました。それについてご存知でしたか?

佐藤さん
佐藤さん
じつは、あまり把握してなかったんです。

――お客様からの反響なんかも、とくにはなかったのでしょうか。

佐藤さん
佐藤さん
もともと毎年9月は繁忙期で、学生さんなどの若いお客さまが多いんです。でも昨年と比べてとくにお客さまが多いとか、お客さまからSNSについて話をされたとか、そういうこともなかったですから。

なんと、あれほど話題になったにもかかわらず、これといった実感はなかったのだそう。

たしかにTwitter上でも「えっ、こんな所にカフェが!?」といった声に混じって「いつも混んでいる」といったリプライが散見された。普段から人気ゆえ、Twitterの反響に気づかなかったのだろう。

cafe have't we met opus ピークタイム

ピークタイムは14~17時頃。空いている時間を狙って来てみては?【画像提供:cafe haven’t we met 】

本店とオーパス。それぞれの特徴やコンセプト

――本店はオープンから20年近く経ってるんですね。

佐藤さん
佐藤さん
はい。2001年4月にオープンしました。わたしの好きな音楽や本を置いて、好きなようにやっているお店という感じで、常連のお客さまも多いですね。
cafe have't we met 国分町 店内

本店の店内はおしゃれな木目調で統一【画像提供:cafe haven’t we met 】

cafe have't we met 国分町 店内

店内の本は自由に読んでOK【画像提供:cafe haven’t we met 】

cafe have't we met 国分町 レコード

本店にはレコードも置かれている。音楽に造詣が深い佐藤さんならではのセンス【画像提供:cafe haven’t we met 】

――本店のオープンから10年以上経ってオーパスの出店を決めたんですね。きっかけは?

佐藤さん
佐藤さん
お店を運営する中で、ふと「もっと削っていきたい」と思ったんです。壁と床と天井と家具だけで成り立つようなお店を、今の自分の感性で新しく一から作りたいと。

――新たな作品を作りたいと思われたんですね。

佐藤さん
佐藤さん
はい。テーブルもスツールも、すべて知り合いの家具店にオーダーメイドで作っていただきました。自分が信用している人の家具でデザインされた店にしたい。これがオーパスを作るときの絶対条件でしたね。
cafe have't we met opus インテリア

家具はすべてオーダーメイド。まさに店自体がひとつの作品 【画像提供:cafe haven’t we met 】

――すごくこだわりを感じます。仙台の街中という場所柄、若い人に受け入れられやすいデザインを……とか、そういう狙いはなかったですか?

佐藤さん
佐藤さん
とくには考えてなかったですね。オーパスはシンプルな内装なので、お客さまによって感じ方が違うんです。

――というと?

佐藤さん
佐藤さん
店内を見て、「かわいい」という方もいれば「かっこいい」という方もいます。「教会みたい」という方も。いろいろなお客さまが来て、お店に色が加わったり雰囲気が変わったりする。そういう空間でゆっくり過ごしてもらいたいという考えですね。

コーヒーとケーキの相性が抜群

cafe have't we met opus カフェアート

カフェアートはとくに女性に人気【画像提供:cafe haven’t we met 】

――お店の人気メニューを教えてください。

佐藤さん
佐藤さん
若い方からはカフェアートが人気です。

――インスタ映えするやつですね! カフェアートできるメニューは?

 

佐藤さん
佐藤さん
カフェラテ、ハニーカプチーノ、シナモンカプチーノです。
cafe have't we met opus ハニーカプチーノ

筆者が注文したハニーカプチーノ。値段は638円(税込)。ハートがかわいすぎてテンション上がる~!

――フードメニューだといかがでしょう。

佐藤さん
佐藤さん
ベイクドチーズケーキとガトーショコラが人気です。

――ケーキは2号店のオーパスで焼いているんですよね。こだわりとかはありますか。

cafe have't we met opus スイーツ

お店で手作りしたスイーツが人気

佐藤さん
佐藤さん
はい。コーヒーと一緒に食べたときに、一番おいしいと感じられる味になるよう作っています。

――相性バツグンってことですね!

佐藤さん
佐藤さん
ケーキや生クリームの甘さが、コーヒーの旨味を消してしまわないように心がけています。もちろん、単独で食べたり飲んだりしてもおいしいですよ。

――今度はぜひ一緒に食べてみたいです。

cafe have't we met opus コーヒー スイーツ

こだわりのコーヒーとスイーツを味わってみては?

「ウェブサイトやSNSで見ていただけるのはもちろんうれしいです。でも実際にお店に来て、コーヒーを飲んだりケーキを食べたりして、『これがcafe haven’t we metなんだ』と感じてもらえるのが一番うれしいですね」と語る佐藤さん。

cafe have't we met opus 店内

仙台の中心部にありながら、まるでここだけ別世界に迷い込んだような不思議な魅力を持つ『cafe haven’t we met opus』。

こだわりのインテリアはもちろん、入り口にたどり着くまでの行程すらも含めてひとつの作品として作られている。ぜひ足を運んで、その魅力を体感してみてほしい。

『cafe haven’t we met opus』
・住所:宮城県仙台市青葉区中央2丁目2-29
・TEL:022-263-0581
・営業時間:11時~20時
・定休日:不定休
・禁煙/喫煙:完全禁煙
ホームページ

 

『cafe haven’t we met』
・住所:宮城県仙台市青葉区国分町3丁目9-2 3F
・TEL:022-212-1755
・営業時間:14時~20時
・定休日:不定休
・禁煙/喫煙:完全禁煙

この記事を書いた人

七尾なお

七尾なお

仙台を拠点に活動するフリーライター。生まれも育ちもだいたい仙台です。仙台の魅力をお伝えするため、頑張ります!

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