東北初上陸の壊し放題サービス「ファイナルアタック仙台」でバットを振り回してきた
2022.07.27
「最近なんだかストレスが溜まってる」「胸に渦巻くモヤモヤを思いっきり発散したい!」──このように日々悶々とした思いを抱えている人に朗報だ。2021(令和3)年1月、仙台市青葉区小田原に東北初上陸となる壊し放題サービス「FINAL ATTACK(ファイナルアタック)仙台」が誕生した。
何をどのように壊すのか、壊すことでどんな気持ちになるのか? また、サービスを体験するまでの流れはどんな感じ? など気になることを、筆者が実際に体験してきたのでレポートしたい。
「ファイナルアタック仙台」へのアクセス
ファイナルアタックの住所は、仙台市青葉区小田原5-3-22。地図で見るとこのあたりだ。
JR仙台駅からはおよそ1.3㎞で、徒歩だと15分ほどで到着する。ルートはアエルと仙台PARCOの間を道なりに抜け、花京院方面へ。国道45号に出たら右折し、宮町一丁目の交差点を左折して北へ向かう。
右前方に「仙台市東六番丁児童館」が見える
そのまままっすぐ進むと、左手に以前だてらぼでも取材した「パティスリーミティーク」が見えてくるので、そのままさらに7分ほど進むと……
「七十七銀行宮町支店」が見えてくるので、この先の信号を右折
さらに少し歩くと右手に白い建物が見えてくる
ここが東北初上陸の壊し放題サービス「ファイナルアタック」だ
入口はこんな感じ
さて、中はいったいどうなっているのか。入ってみよう。
壁一面の落書き。受付の時点でやや独特な雰囲気だ
「いらっしゃいませ」「ひぃ!(筆者)」
……というわけで、今回取材に応じてくれたのは株式会社FINAL ATTACKの代表取締役を務める半田貴昭(はんだ・たかあき)さんだ。半田さん、よろしくお願いします!
コースは2種類!「壊す」「汚す」ことを楽しむ新感覚アミューズメント
東北初上陸ゆえ、謎が多いファイナルアタック。体験する前に、まずはサービスの特徴などを聞いた。
――ファイナルアタックとはどんなサービスなのか教えてください。
小型家電や食器、グラスなどを、バットやハンマーを使って自由に壊せるサービスです。「ブレイクルーム」と呼ばれるアメリカ発祥のサービスで、今は世界各国で展開されています。
――「壊す」ことを楽しむサービスなんですね。
そうですね。物を壊すって、普段やったら怒られるようなことですけど、ファイナルアタックでならいくらでもできます。「壊す」こと自体を楽しんだり、それによってストレスを発散したりといったサービスです。
――HPによると、コースが2種類あります。
「クラッシュコース」と「フリーアートコース」の2種類です。「クラッシュコース」はその名の通り物を壊して遊ぶコースで、ひとりでの利用の場合、料金は3,300円。2人利用なら1人あたり3,000円、3人利用なら1人あたり2,800円……と、人数が増えるごとに1人分の料金が安くなる仕組みです。制限時間は20分となっています。
――「フリーアートコース」は?
ペンキや絵の具を使い、ブース内に自由に絵や字をかけるサービスです。制限時間は20分と30分を用意していて、1人あたりの料金は20分なら1,500円、30分なら1,800円となっています。「クラッシュコース」は危険を伴うため、10歳未満のお子さまはお断りしているのですが、「フリーアートコース」は年齢制限がないので、親子でおえかきを楽しまれるお客さまも多いですね。
子どもはカッパを持参すると服を汚す心配もなし!
――2つのコースのうち、最初にどちらかを選んで入ると。
基本的にはそうですが、「クラッシュコース」ご利用の場合はプラス1,000円でフリーアートのオプションをつけることも可能です。
――他にどんなオプションがありますか?
プラス500円で「電動ガン撃ち放題」や「着物でクラッシュ」などがあります。
――「着物でクラッシュ」?
利用時には安全のため皆さんに「つなぎ」を着ていただくのですが、つなぎの代わりに着物を着ていただけるのが「着物でクラッシュ」です。ファイナルアタックは壊すことを楽しむアミューズメント施設である一方、フォトジェニックなスポットでもあるんです。なので、来店されるお客さまのほとんどが写真や動画を撮っていかれます。着物を着ると、より写真映えすると喜ばれますね。
好きな柄の着物を選び放題
追加料金なしで持ち帰りも可能
――壊すことを楽しみつつ、写真映えも狙えると……ますますブースの様子が気になってきました!
では、実際にサービス利用する流れに沿って中をご案内しますね。
――お願いします!
とにかくバットをぶん回せ!レッツファイナルアタック!
――来店からサービス利用までの流れを教えてください。
まずは受付でコースとオプションについて説明させていただきます。料金は先払いで、支払い方法は現金、PayPay、LINE Pay、d払い、Alipay(アリペイ)です。クレジットカードは現在申請中のため、今後利用可能になる予定です。
支払いを済ませると、受付の奥へと案内される。
金言「どうせやるならおもいきり!」
まずは更衣室でつなぎを着用し、ヘルメットなどの防具を身につけていただきます。
つなぎのサイズは2Lから4Lまで。大きいサイズしかないけどご安心を
顔面まで覆うクリアマスクにヘルメット、手袋など防具は完備
何を隠そう身長が145cmという超小柄体型の筆者。一抹の不安を感じつつも2Lのつなぎに袖を通す。
予想通りのブカブカ
しかし裾をぐるんぐるんにまくれば問題なし。小柄な女性でもOKですね!
専用靴は22cm~と幅広いサイズ展開。ホッ
着替えが済んだら、いざ入室!
\ぎぃ~~/(防音扉がけっこう重い)
ここがファイナルアタックのブース内だ
――おおお、どことなく漂うアンダーグラウンド感!
廃墟を意識した内装にしています。壊すとか汚すのがコンセプトなのに、きれいにすると抵抗感が生まれちゃうんです。なので壊れたものはあえてそのままにして、脇に寄せるだけにしています。
週1くらいのペースで、溜まってきたら片付けるそう
――壁のアートもそのままですね。
そうですね。いよいよ描くスペースがなくなってきたら白く塗り直そうと考えています。
グラスや皿などの定番もののほか、ドライヤーやテレビなどの家電が並ぶ
なかにはこんなものまで……
――壊すものはどのように調達しているんですか?
僕はこことは別に不用品処分の会社を経営しているので、不用品の調達には困らないんです。ファイナルアタックをやろうとした発想もそこから来ています。
部屋の片隅に無造作に置かれた破壊道具たち
――バット、ハンマー、ゴルフクラブがありますが、オススメはどれですか?
――なるほど。それでは……
「じゃん!(画面越しに伝わるバットを持ち慣れてない感)」
――それでは実際に破壊活動を開始します!
壊れやすそうなところを狙って……
バットを振る!
振る!!
振るぅぅぅ!!!
――はぁはぁ……これはいい運動になりますね……しかも思ったより壊れないです。
力もそうですが、勢いも必要ですね。比較的若い世代のお客さまのほうが物を壊すことへの抵抗が少ないのか、思いきりがいいようです。
むむ、ここにきて年齢の弊害が……。ちなみに、「ファイナルアタック」の利用者は年代では10代後半から30代が、性別ではやや女性が多いそう。ひとり利用よりもグループ利用が多いとのことだった。
しかし取材後には男性がひとりで来店していたため、さまざまな層が興味を持っていることがうかがえる。
その後もバットからハンマーに持ち替えてみたり
グラスをブロックに叩きつけてみたり
慣れない破壊行動にはじめは戸惑ったものの、徐々にうまく壊せるようになってきて楽しさもひとしお。この爽快感はなんともいえず、癖になる魅力がある。
待合スペースにもお楽しみがいっぱい
――20分は短いんじゃないかと思いましたが、十分ですね。というか、私の体力では5分が限界でした。
そうですよね。関東など他地域のブレイクルームは15分間に設定されているところが多いですが、実際はそれでも長いと感じます。でも15分と聞くと短いとか、割高というイメージが強くなるので、当店では時間を長くして且つ、料金も地方の市場にあわせて抑えています。
フリーアートオプションをつけると、20分間でちょうどいいくらいだそう
――一応うかがいますが、時間延長も可能ですか?
後ろに予約が入っていなければ可能です。ただ、今までに延長されたお客さまはいませんね。
――店舗2階は待合スペースになっているんですね。
はい。グループのお客さまのなかには、実際にはプレイせず待っている方もいらっしゃいます。そういった方にも楽しんでいただけるよう、さまざまなグッズを揃えています。
広々とした待合スペース
キックボードや……
サンドバッグに、子どもに人気の弓矢、ぬいぐるみも置かれている
これは楽しそうな予感!
「慣れるまでちょっとコツがいります」とスイスイ乗りこなす半田さん
「私も乗りたいです!」と張り切って挑戦したものの……
絵に描いたようなへっぴり腰
いつまで経ってもテーブルから手が離せない
――怪我をする前にやめておきます。
子どもさんのほうが慣れるのは早いですね。ほかにも遊ぶものはいろいろありますし、テレビではNetflixで映画も見れますよ。
のんびり映画を見ながら待つこともできる
より楽しんでもらえる施設を目指し、ブラッシュアップしていきたい
――ファイナルアタックがオープンして4ヶ月ほど(取材時)ですが、今後の展望を教えてください。
お客さまの反応を見ながら、より楽しんでいただけるスペースにブラッシュアップしていきたいですね。今考えているのは、2階の待合スペースをカフェにする案です。1時間あたりいくら……と利用時間ごとに料金を設定して、ドリンクは飲み放題。システム的にはネットカフェに近いものですね。
――今まで通り待合スペースとしても使えるし、それ以外の用途としても使えるわけですね。より利用シーンが広がりそうです。
あとは、経営している不用品処分の会社ともつなげて、何か新しいコンテンツを作りたいなとも思っています。
――また新しいサービスが始まりそうですね! ところで、自宅の不用品をファイナルアタックで壊してもらうために持ち込むのはOKですか?
はい、大丈夫です。実際、オープン時には近所の人からたくさん寄贈していただきました。小型家電や食器など、持ってきてもらえればすべて無料で回収します。
――それはありがたいですね。不用品処分って普通ならお金がかかりますし。ぜひ我が家の不用品も……
「物を壊す」という、一見ドキッとするコンセプトを掲げた「ファイナルアタック」は、実は地球に優しいSDGsなアミューズメント施設であった。
一心不乱にバットを振り回し、そこら中にある物を壊しまくるという体験は普段なかなか経験できるものではない。その分かなりの非日常感や高揚感を得られるので、ストレスを発散したい人、ちょっと変わったことに挑戦してみたい人はぜひ一度体験してみてほしい。
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『FINAL ATTACK(ファイナルアタック)』
・住所:仙台市青葉区小田原5-3-22
・TEL:022-797-8603
・営業時間:10時00分~20時00分
・定休日:不定休
・駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
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この記事を書いた人
岩崎尚美
仙台を拠点に活動するフリーライター。生まれも育ちもだいたい仙台です。仙台の魅力をお伝えするため、頑張ります!
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